A.人間の体を楽器のオーボエに例えると、声帯はリードにあたり、声の元となる音を生じさせています。リードを振るわせて音を生じさせるのは、肺から出る息(呼気)です。
声帯そのものは直接に動かせないため、呼気をコントロールすることによって、周辺の筋肉も含めて、声のコントロールをします。息は肺を取り囲む筋肉の動き、特に発声では横隔膜を経てコントロールされるのが理想です。そのため、確実に声をコントロールするには、呼吸の訓練が必要になります。
肺から吐き出された呼気は、直径2センチぐらいの気管を通って上がってきます。気道の調整は、唾を飲むと上下に動く喉頭で行っています。喉頭は、食道、気道を分けるところにあります。この喉頭に、V字の劣った方を前にする象牙色の唇のようなものがあります。これが声帯です。
声帯は、気管の中央まで張り出して、左右の声帯がくっつき、呼気がせき止められます。1秒に何百回?何千回もの開閉運動で、声の元となる音を生じています。これはまだ響きのない鈍い音で、喉頭原音と呼びます。(♭ё)