発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q5161.「人の声ほどにも自分の声を知らない」とは?

Q.「人の声ほどにも自分の声を知らない」とは?

A.人は、人生を経験していくことで、自分というものを知っていきます。文章などは、日々の業務のなかで、書いていると、しぜんとうまくなっていきます。なぜなら、誰でも書いたものを読み直して書き替えるし、自分の書いたことを他の文書と比べます。こうして、必要に応じて、仕事や生活の中で文例や書き方を身につけていけるからです。 
声や話し方を直すというのは、なかなかやっかいです。間違いであると、はっきりしていることは、直ります。敬語などは経験とともに学習していきます。しかし、声や話し方のよしあしは程度問題です。発音に正誤はあっても、声そのものには誤りはありません。よほど厳しく注意されない限り、一度ついた癖は直りにくいものです。それで良くも悪くも、個性の一つにもなっているのです。あなたのまわりにもいませんか。話し方や声が特徴的な人は?(♭б)
 
Q.日本人は、声に無頓着なのですか。

A.私たちは、声に関しては、省みることはあまりありません。個人差も大きいのですが、あまり気にしません。自分の姿が裸なのか下品なのか、端麗に着飾っているのかは鏡でわかります。しかし、声の鏡を、私たちはみていないのです。
でも、その声が人に働きかけていろんな影響を及ぼしているのですから、よくよく考えると、とても恐くありませんか。
それゆえ、その鏡を手に入れた人は、大きく変身できるということです。でも、今の日本のように皆が声について裸なら、まだ恥ずかしくありませんね。(♭б)

Q.声を活かして成功などできるのですか。

A.成功している人はたくさんいます。あなたが相手の嘘を見抜くのは、何でしょうか。態度、そぶりも大きなヒントです。でも、相手の姿がみえない電話でも「おかしい」「あやしい」「変」って思うことはありますね。そこでは、声で見抜いているのです。
そう、仕事のできる人は、声をうまく使えるだけではありません。聴く耳も磨いています。そこで、相手の本音を声で見抜いて、自分に役立てています。だからこそ、大きく違ってくるのです。(♭б)

Q.声を認知する力は、個人差が大きいのですか。

A.そう思います。どんなときに自分の声を意識しましたか。考えてみてください。
1.声で助かった思いは?
2.声で得したことは?
3.声で損したことは?
4.声でもっとよくなると思うことは?(♭б)

Q.他人の声に違和感を感じます。

A.声の違和感を感じたときをあげてみてください。
1.子どものウソ
2.信用できない話、人
3.身内の都合の悪いとき
次に、声の違和感について考えてみてください。
1.出会ったときに、声に違和感を持った人は
2.その原因は何だと思いますか
3.その違和感は、今も感じますか
これらをたくさんあげられる人は声の問題意識が高いと思われます。特に異常ではありません。(♭б)

Q.声を直すにはどうするのですか。

A.1.見本をみる 
2.自分のものをみる 
3.見本を参考に修正する
という方法があります。
声には、間違いはないから、直しにくいのです。
しかし、声は基準を定められないのかというと、違います。コミュニケーションにおいて明らかに不利な発声もあれば、よくない状態もあるからです。声の見本は、必ずしも、プロや他の人にとれませんから、そこが難題です。でも、複数のプロの声を聞くことは大いに参考になります。(♭б)

Q.声をチェックするとは?

A.声は、文章のようには目でみえません。一度いったことを聞くこともできません。もちろん、今は録音して聞き返すことができます。ヴォイスレコーダーがありますね。でも、聞いていますか。何かの機会に、自分の声が聞こえると、早々にoffにしてしまいませんか。もったいないことです。せっかくのチャンスですから、自らヴォイスレコーダーを持ち、いつもチェックしましょう。携帯のカメラと同じくらいには、レコーダーを使いましょう。(♭б)

Q.スピーチでうまくいかない。

A.結婚式のスピーチを頼まれると、内容をつくり読んで直しますね。でも、声に出して読んで、録音して聞く人はあまりいませんね。そんな人がいたら、たいしたものです。
文章は書いた通りに、そのまま相手に伝わるのですが、話は相手にどう聞こえるのか、録音してチェックするべきでしょう。発音でつっかかったり、噛んだところは直せるでしょう。しかし、それでも、声そのもののよしあしというのは、よくわからないでしょう。
「どこをどう直すのか」
多くの人にとって、声はとりとめのないようなものです。そこからスタートでよいのです。(♭б)

Q.どこから声に手をつけたらよいかわかりません。

A.まず、声への疑問をまとめてみましょう。
「声は直せるのか?」
「声は生まれつきのもの?」
「どう直せばよいの?」
「声帯を手術するの?」
「自分の理想の声とは?」
「いったい、よい声とは何?」
そこからスタートしましょう。(♭б)

Q.目指すべき声が見つかりません。

A.まず、プロの声の力について、考えてみましょう。
1.話し方や声に特徴のある人をリスト化する
2.好きな歌手、役者を一覧にする
3.好きな歌手、役者の声の特徴をみる
誰か、自分がそうなりたい声の人を探してみましょう。(♭б)