Q.ホーミーはどうすればできますか。
A.のどと口内で二つの共鳴をつくり出します。低いうなり声(ドローン)で特定の倍音を共鳴させ、高音域でのメロディーを歌う声で、さらにそれを強調して共鳴させるが、独立した声部として聞こえるのです。私たちの声でも、うまくひびかせると、1オクターブ上の声が聞こえるものです。(男性なら、女性声が混ざったようになっています)日本では、ヒカシューの巻上公一氏が研究・実践しています。
NHKの番組で、ユーミンがモンゴルへ行くところが放映されました。ユーミンとホーミィでは、共に超音波まで使って歌っているようです。ユーミンは、「頭蓋骨のひびくように、自分の声をみつけていった」といいます。彼女は、歌にあまりビブラートがつかない。そこで、無機的に歌うことにしたらしいです。気持ちのよいメロディは歌っているときに頭蓋骨にひびいてくるそうです。(♭ф)
Q.ヨーデルの声はどう出すのですか。
A.「ラララー ラリホー ラリホー ラリルレロ」というのは、テーマ曲「アルプスの少女ハイジ」、そのバックにあるのがスイスのヨーデルです。これは、胸声と頭声をはげしく持続的に交替させて歌う歌詞のない歌です。
このような歌い方は、アルプスにかぎらず、アフリカのピグミー、メラネシアの一角、グルジアのクリマンチュリ、アメリカのウエスタンやハワイアンなどでも聞くことができるそうです。発声は何となく似通ってはいても、それらの生まれた理由もファルセットの発声法にもかなりの違いがあります。しかし、アルプスのヨーデルは何といっても、もっとも世界に広く知られた裏声といえるでしょう。
(♭ф)
Q.ヨーデルの発祥はどこですか。
A.古くはヤウフツアーとかルーフェと呼ばれていた山人のかけ声で、それがしだいに整えられてきたといわれます。
ヨーデルは、ドイツ語の古語ヨーレンに由来しているヨーデルンがきわめて数が多いといいます。それぞれのアルプや村が、その象徴としてのメロディを独自にもっており、それらナトゥア・ヨーデルといわれる歌詞のないヨーデルは、ほとんど「○○のヨーデル」と、その歌われるアルプ名や地名をつけて呼ばれます。ヨーデルをよく知る人は、メロディを聞いただけで、その歌い手の出身地を言い当てることができるそうです。○○州のヨーデルとかスイス人みんなが歌うようなヨーデルというのはないということです。 声の出し方については、ファイルセット、裏声の応用であり、その微妙な節まわしは、よくまねて学ぶしかありません。(♭ф)