発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.トレーナーの評価する発声が不快なときは、中止すべきですか。

Q.トレーナーの評価する発声が不快なときは、中止すべきですか。

A.不快さが、ただ自分の好みに合っていないなら、時間をとってみましょう。すぐに判断せず、保留にすることです。生理的な不快さであれば、あなたに合っていないのかもしれません。感性や自由についてどう考えるかということになります。

 

Q.生徒の声をトレーナーは不快に思いませんか。

A.トレーナーは、生徒ゆえ、慣れぬ発声を聴いて、我慢していることもあるでしょう。そこを切り替える能力がないと仕事はできません。誰でも最初からうまく声が出たわけでないのは、トレーナーも同じなのです。そこについて遠慮はいりません。それが心地よい発声に変わることがトレーナーの何よりの喜びですので、是非期待に応えてください。

 

Q.ヴォイトレの基準化、ルール化、必修化は考えないのですか。

 

A.どんな人が集まるのかで集団や組織の質が決まります。それと、誰が何の目的で統一を図りたいかという意図です。声について、流派のようなものにこだわるのは、今の日本を駄目にしてしまったマニュアル化と通じるでしょう。私のところは、本質を失わないために、そういう他の世界に対して、常に無形で流動的な最善の対応をする場でありたく思います。

 

 

Q.トレーナーと対立したら、どうすべきですか。

 

A.レッスンは、あなたのうまいのをみせにくるのでなく、よりよく変えるために受けるのですから、まずはトレーナーの導く方向へ変えてみることです。それで失うものなどありません。その必要がなければ戻ります。あなたとトレーナーの対立でなく、あなたの頭でくせのついたものと、あなたの次の可能性につながるものの対立なのです。

 

 

 

Q.自分の直感でおかしいと思うことと、ヴォイトレの指導との矛盾があるときは、どう合わせていくのですか。

 

A.直感にもレベルがあります。天才的な直感と、それへの対応力のあるような人のケースでは、トレーナーは不要でしょう。多くの場合、この直観の示すものが異なっているわけです。自分の一番よい感覚で出した声は、歌のイメージの入りすぎている人は、くせがつきすぎ、入っていない人は、喉にかかりすぎていることが多いのです。でも、曇りをとっていくことで、これまでにない、新しく、よい感覚を学んでいくのがレッスンです。

 

 

Q.ヴォイトレのビデオは役立ちますか。

 

A.役立つように使えたら役立ちますが、私のみる限り、誤用されることも少なくありません。トレーナーのノウハウが現実離れしていたり、声にくせがついていたり、特定の人にしか通じないものが入っていることも多いからです。

 

 

Q.トレーナーが歌をなかなか認めてくれません。直してもくれません。

 

A.そのトレーナーに、そうしてくれるように言う、あなたを認めてくれるトレーナー、直してくれるトレーナーを探す、などの手段もあります。しかし、トレーナーも一人のお客、シビアかつもっともあなたに詳しい客だと考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

Q.トレーナーと曲の選び方について、一言ください。

 

A.トレーナーには、自分の好みで歌を判断する人が多いのですが、すぐれているかどうかで判断できる人が必要です。また、トレーニングとステージは違います。ヴォイトレのために使う曲はヴォイトレの目的を達するのによい曲かどうかで決めるべきです。

 

 

Q.トレーナーを変えましたが、やり方を変えてもうまくいきません。

 

A.それまでのやり方で、なぜできなかったのかをチェックしないままにしているからです。トレーナーを替えても、同じやり方をとることでわかることもあります。私のところでは、以前のやり方も参考にしています。できるだけ活かしたいし、無駄にしたくないのと、できなかったことにこそヒントがあるからです。前のトレーナーが効果を出さなかったといって否定すべきものとは限りません。役立つところを取り出せたら、その前の年月に積み重ねたこともプラスとなるでしょう。セカンドオピニオンをつけてはいかがでしょう。

 

 

Q.音大でもスクールでも、どこのヴォイトレが一番すぐれているのですか。

A.すぐれている、劣っているというのは、教える側でなく、学ぶ側の進歩や実績によって測るしかありません。どんな人が育っているのかでみてはいかがでしょう。(♯)