発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.声が突然出なくなる失語症とは何ですか。

Q.声が突然出なくなる失語症とは何ですか。

A.ことばを発するとき、私たちは、頭の中でいうことを考えてまとめますが、これを内的言語といい、そこから舌や口の方に命令が伝わって、ことばになったのを外的言語といいます。
失語症というのは、言語の障害で、ことばがまだ外界に発せられない前の障害です。
失語症には、ことばを表現することのできない運動性失語症と、ことばを理解することのできない感覚性失語症があります。運動性失語症とは、発音することはできますが、外国語を話すことができないようなものです。それに対し、感覚性失語症とは、外国語をその発音としてはっきり聞くことができるのに、その意味がさっぱりわからないようなものです。よって、失語症は、書き取りや読書をするにも障害を受けるのです。
失語症の原因として、血液の循環障害によって脳がやわらかくなる病気や、脳溢血があります。ことに年寄りでは、脳の動脈の固くなったことが原因であることが多いです。
特に左脳の血管障害で言語を話せなくなると、知的に高度な障害を起こします。それに対して失声症は、精神的ショックなどで声が出なくなる症状を示します。(♭ф)

Q.コンサートで声を出しすぎて失神するのはどうしてですか。

A.ファンが大声で叫び、そのあげく失神するのは、かつてのロックコンサートでは定番でした。女性の方に多くみられます。これは過喚起症候群です。酸欠ではありません。呼吸での息の吐く吸うという、換気が過ぎると(過度の換気亢進)、手足のしびれや動悸、息切れ、失神などに結びつくのです。自律神経の過剰反応、呼吸中枢の異常などが原因と思われます。(♭ф)
 
Q.呼吸のトレーニングはハードに行うほどよいのですか。

A.呼吸トのレーニングも急に強く長く吐くと、過喚起症候群になりかねないので注意しましょう。初心者は寝ころんだり、イスを使うことです。また、万一のために、周り(特にうしろ)にガラスなど危険物を置かないようにして、めまいがしたり気分が悪くなったらすぐに座りましょう。(♭ф)