A.1990年代、多くの棋士が「パソコンにプロが負ける日はこない」と言うなかで、羽生善治氏だけが「2015年に」と答えたそうです。そして、2014年、5人のプロと5つのソフトの対決は、4勝1敗、パソコンの圧勝でした。
初音ミクの登場で、ボーカロイドはヴォーカルのなかにくい込みました。昔のコンピュータ音声は、人間に聞こえず、人間の声の合成音でした。しかし、技術革新は早いのです。私は、声優、ナレーションの仕事のほとんどでも10年をまたずにパソコンソフトに代わられると、ここにくる志願者に5年前から言っています。人間が人間の声を求める以上、人間の声は不滅といえども、代替は効くし、日本の現状ではアニメ、2Dの世界を求める人も多いのです。歌も舞台も作品ゆえ、それを観る人の脳の受け止め方で変わっていくのです。つまり、人間の声の代わりどころか、それ以上の影響力をもっていくこともあるということです。