A.仲代達矢さんは、自分のプロセスは、誰にでも当てはなるわけではないと言いました。それは、当てはまる人もいるということです。私は、一流の声というのを追及していますから、仲代式もまた、邦楽ではずっと通ってきたので、唯一、支持するトレーナーです。10年、一生でみたらですが。
なのに、若いトレーナーは、医者とか科学とか、「うさぎ跳びは、本当は体に害だった」式に、楽に安全にしか目を向けず、年配で声を壊して苦労したトレーナーは、自分のように苦労させたくないと過保護になっています。 確かに力づくで出しても百害ですから、私もそういう教え方は、トレーナーとしては行ったことはありませんが、一利なくはない。その人によるのです。
一流のアーティストの喉や喉の使い方は、トレーナーが完全否定しなくてはいけない発声の人も少なくないのです。しかし、何よりも、そのトレーナーは、他のトレーナーよりしっかりした声を出していますか。けがで選手を諦めたフィジカルトレーナーのように、喉の手術で歌手や役者を諦めた人はいるのでしょうか。よく声について学び、声もよく、その経験が指導に活きているのではありませんか。(♯)