発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.タッチ、ニュアンス、エッジとは。

A.発声された声が何を成していくのかを、よくよく聞いてみましょう。スムーズな線の流れ、心地よい動きの中で、ほんの少し、フレーズの変化やファイクが入ることによって、そこが心のフックになっていきます。

練習では、計算してやるのもよいですが、それにとらわれず、よりよいものを常に発見していくことです。しっかりスムーズに動かす中で、よりメロディアスに、よりリズミカルにすると、心に伝わるものがついてきます。私は、それをニュアンスといっています。いわば心へのタッチです。バスケットのベストシュートは、無音でネットが切れたように一瞬でめくれるように、力が入らず爽快なのが、結果としては最高です。

エッジということばを、私は、ちょっとした切り込み効果、いわばスキーで回転のときに、それを効かせる、もっともよいタイミングにもっともよい力の入れ具合で、最高の効果をもたらすようなメリハリ、音色の変化として使っています。やや歪んだ、つぶしたような声や息が聞こえます。ハスキーヴォイスや違うトーンが混じります。これを極端にすると、シャウトに似てきます。(エッジヴォイスというのもありますが、人によって定義は違うようです)

  水泳などで、水をかく腕の動きは、グルーヴのようです。水をすばやくキャッチしたら、推進力だけ得て、あとは離し、リカバーさせ、疲れさせないということがコツです。できるだけ余計な力は使わず、最低限加えた力は、最大に活かす、活かしている間は、次に備えて休めておくということです。歌での声の扱いも同じです。(♭)