発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.研究所のと「ブレスヴォイストレーニング」の今に至る歴史を知りたいです。

A.私たちの研究所が、洋楽を歌いたい人中心のヴォイトレから、今のように一般の人と特殊な人が中心になってきたのは、時代の変化でもあるのでしょう。私たちのトレーニングに、時代や国で変わらぬ基本中の基本といえるものがあったことを証明していると思っています。

1980年代に確立してきた「ブレスヴォイストレーニング」というのは、洋楽アーティストと日本人とのギャップを声から埋めるための条件づくり、(主として声、それを支える感覚と体)でした。私自身、国内外のトレーナーについて学びつつ、日本人に合った独自のものとして、つくりあげました。自分自身の声の変化によって、また、トレーニングした人によって、それは実践、証明してきたつもりです。事実、私の声は全く違うほどに鍛えられました。自分なりに人前に問うのに10年以上かかりましたが、その結果、一声一フレーズで示せるようになりました。一般化や普遍化への課題はまだまだ残されていますから、今もここで声楽をはじめ、多くの方法を併存させて対処しています。というのは、いろんな試行錯誤や失敗も経て、全ての人にそれぞれ効果が出るためには、一つの方法や一人のトレーナーでは難しいことを知ってきたからです。つまり、声は教える側の能力より、学ぶ側の能力に多くを負うからです。(♭)