発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.邦楽でのヴォイストレーナーの使い方とは。

A.トレーナーはそもそも自分の表現のためのサポーターにすぎません。その能力、才能を自らが使い切ろうとして、レッスンにのぞまなくてはならないのです。日本の家元制は、このような日本人にとっては、地位と秩序と集金手段を得るために便利なものでした。いわば既得権の継承方式です。師匠のまわりに集まり、裸の王様化現象がはじまるのです。そうなるとやがて衰退していきます。習い事のプロセスで、守破離というトレーニングからの自立がうまくなされないで、守だけで固まってしまうわけです。(ただ一つ、歌舞伎だけには、かぶくこと、つまり、古くから今の世まで、世界に例のないくらい革新者を出しているのを、私は日本人の希望としてみています。声については、邦楽、謡には確かな基礎がありますが、方法論がありません。それを確立しないことは悪いことではありません。ヴォイトレも補助として使えばよいのです)(♭)