A.〈Aタイプ:話を聞けば元気になるタレントタイプ〉
A先生は、現われるなり出迎えた相手の肩を叩き、握手を求める。
いつもハイテンションで人前に出て、そのまま熱情的に話す。話している内容は正論も正論、言ってみれば当たり前のことなのだが、この人が体全体で語りかけると言葉に命が吹き込まれる。思わず皆、聞き惚れる。パワー、インパクト、スキンシップ、表現力、表情に秀でる。他の人にも真似しやすく、からかいの種にもなりやすいが、本当のところ、真似しようがない。独特の個性を売り物とする。
〈Bタイプ:芸として確立された○○節を披露する一芸タイプ〉
B先生のテーマはいつも同じである。落語のように同じオチがつく。聞く人は、同じところで笑い、同じところでホッとする。何千回とその話をしているため、間や身振り手振りなど、芸が洗練されている。この人が、今も同じ話をしてくれることで、常連客は自分の足元を見つめることができる。語り口に独特のものがあり、その味わいに人は耳を傾ける。
〈Cタイプ:パフォーマンス型の大道芸人タイプ〉
声が大きく、身振りやジェスチャーも派手で、見ているだけで飽きない。おもしろさや時流に応じた話材を的確に組み立て、提示する。観客とのコミュニケーションに重きを置く「聴衆参加型」。会場を歩き回ったり、小物の演出に凝る。時に聴衆に質問を浴びせ、壇上に上げるなど協力させる。Aタイプに近いが、観客との一体感、コミュニケーションをより重視する。外国人にも多い。発声、トーン、メリハリ、間合いに優れている。(Э)