A.オペラの世界では、はじめからソプラノ・アルト・テノール・バスという具合に、声の高さが分けられているので、流行りなどとは無関係なように思われるかもしれませんが、また別の流行りがあります。
最近は、太く重いテノールやソプラノが流行りのようですが、少し前は、宮崎駿監督のアニメ「もののけ姫」の主題歌で有名になった、男性が裏声で歌う、カウンターテナーが流行りました。
かなり昔になりますが、テノール歌手には絶対に無理だと言われていた、胸声(のような声)で歌う、マリオ・デル・モナコや、とても癖の強い、地声がかなり混ざっているような声のソプラノ歌手のマリア・カラスも、一世を風靡しました。どちらも、当時のノーマルな美声とはかなりかけ離れたところで、流行りました。どちらの声も、真似はできない、あるいは喉を壊すと言われましたが、最近は、似た声のオペラ歌手も、ちらほらと見かけます。それでも、多少話題になる程度で、爆発的な人気にはなりません。やはり、新しさ、新鮮さは、そこにはないからなのかもしれません。(♭Ξ)