発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.自分の体なのに思うように動かない。力が抜けない。

.歌を歌うということは、不随筋を随意筋であるかのように自由にコントロール下において動かせるようになるということが必要です。

例えば、口蓋をあげ口蓋垂をぐっと上に引き上げるということ一つとっても、なかなか最初は思うようにいかないと思います。喉の周りの筋肉の力を抜いてくださいと言われても、どうやったら力を抜くことができるのかわからないですよね。肩に力を入れないように、と言われても、息を吐くときに、肩にも自動的に力が入ってしまう人もお見受けします。

このように、なかなか思うようにいかない自分の体を、自分のコントロール下に置けるようにするのが訓練なのです。

まず口蓋ですが、鏡を見て口蓋垂を上がるように、いろんな方法で試します。やっているうちに、何回か上がる時があると思いますので、それを一週間も続ければ自分の意志であげられるようになります。喉の力を抜くことに関しても、自分で喉の周りを手のひらでさすりながらあるがままの状態の喉、何もしない状態の喉の感覚を覚えます。そしてそのまま声を出して、慣れていくのです。肩も同様、これはお腹の筋肉が弱いためにほかの筋肉が手伝ってしまっている状態ですので、時間をかけて呼吸のための筋肉を強化していくことも必要になります。

(♯β)