A.日本の現代の歌曲(演歌、歌謡曲)は、声楽的な声(の共鳴)の美しさから入ってきたせいもあって、ことば(せりふ)の音声上での表現としての成立をあまり問われなかったと思われるのです。ことばは、意味の伝達という情景や情緒の描写で留まり、あとは声のよさ、発声の美しさで楽器のように聞かれていたといってもよいでしょう。へたをすると、まるでカラオケにことばだけのせているイメージです。とはいえ、こればかりは歌手の実力や思い入れによって、何とでもなるのです。「やさしさ」や「泣き」が一つの特色のように思います。(♭ф)