A.日本人の陥りがちな声の出し方の一つに、声を喉でおして出すというのがあります。
これは日本語を話すことによる原因なのかもしれませんが、一所懸命に声を出そうとすると、声帯の周りの筋肉を固めてしまい、体を使って声を体の外に送り出していくという感覚があまり見受けられません。
理想的な声は、お腹の底のほうに支えられた息が、声帯に送り届けられ、喉や体にはなんの力みもなく、息が体外に吐き出されることです。しかし、頑張ろうとする気持ちが、体を変にゆがめたり、力ませたりするようです。
日常で大きな声を出すこともないため、訓練をしていていなければ安易な体の使い方をしてしまったり、簡単に頼れる喉に頼ってしまったりするのかもしれません。
喉声にならない、喉で声を押さえないためには、本当に訓練が必要です。お腹に意識を傾けて、お腹の底から息を吐くこと、それに声をつなげていくこと、体がぶれない体幹の強化など、本当にいろいろな要素を学んでいかないといけないのです。(♯β)