発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.喉の使い方というのは、あるのですか。

.声は、なぜ出るのでしょうか。声帯が振動するおかげで、声が出るということは、皆さんご存知だと思いますが、声をあまり出さないでいると、廃用性萎縮で、喉回りの筋肉が衰えてしまい、しだいに声が小さくなって出し難くなっていくことはご存知でしょうか。その治療法として、頻繁に咳ばらいをしたり、わざと喉を詰めたりするというのを、聞いたことがあるかもしれません。

ヴォイストレーニングで、「喉を使うな」とよく言われるのは、「喉を使い過ぎるな」という言葉の綾で、本当に喉を使わなければ声そのものが出てきません。ですから、喉は、適度に使えば使うほど、強くなるのですが、適度ということが意外に大切です。たとえば、頻に咳をしたり、あまりにも笑い過ぎたりすると、一時的に声が掠れたりします。また、ほんの一瞬でも、限度を超えた大声を出してしまうと、声帯を傷めてしまうことがあり、治すのに何年もかかってしまうことも、稀にあります。ですから、声を出すために、喉は使うべき器官なのですが、その限度は想像以上に低いので、慎重に取り組むことが必要不可欠です。(♭Ξ)