A.日本とアメリカの女性アナウンサーの声の質を比べると、アメリカより日本のアナウンサー方が甲高く硬質で抑揚が大きいそうです。これを調べた宇都宮大学工学部の柏谷英樹教授(電気電子工学)とスタッフらは、来日したアメリカ人から「日本のテレビやラジオの声は非常に甲高くてイライラする」という感想をたびたび耳にしていたためです。そこで、日米の放送の声の高さを比べてみることにしました。調査では、日本(NHK5人と民放4人)、米国(CNNなど9人)の女性アナやキャスターがニュースを読んだ声を40秒前後ずつ録音し、周波数を分析しました。
その結果、声の高さを示す平均基本周波数は、アメリカが162-206Hzと低く落ち着いた声だったのに対し、日本は202-276Hzと甲高い声でした。日本国内では、MHKの202-257Hzに対し、民放は227-276Hzとさらに甲高かったのです。抑揚(声の高低のメリハリ=基本周波数の標準偏差)も、日本の方が大きいという傾向がかなりはっきり出ました。
今回の調査では、日本のアナウンサーの声は通りがよいですが硬く、アメリカ人のキャスターの声は通りが悪いですが柔らかい、という傾向があることもわかりました。
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