A.一例としてあげます。英国の『話すことによって学ぶ』という考えのもとには、『話すことと聞くこと』が中心的な役割を担っているということがあります。
英米人の母親は子どもにできるだけ詳細に話させるように努めるのに対して、日本人の母親はあまり詳細にこだわらず、むしろいくつかの事象や出来事を順序立てて話せればそれでよいとしているそうです。また、英米人の母親は自分がすでに知っていることでも子どもにどんどん話すようにと促すのに対して、日本人の母親の場合、すでに知っていることについては、あえて聞く必要もないと感じているともいえます。つまり英米人の母親の方が子どもに話す機会を多く与えています。
英国で私がよく見るのは、比較的小さな子でも、大人の話の途切れるのを待っていて、途切れたときに頃合を見て割り込むというような会話のルールをしつけられているということだ。また、こうした子どもたちは、必要なときには人前でもきちんと話していた。」
(『ことばを鍛えるイギリスの学校』 山本麻子参考)
どうでしょうか。考え方の違いとともに、日本とは音声表現教育に関しては、家庭教育でも大きな差があると思われます。(♭ф)