発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.日本のリズムの体系を教えてください。

A.日本の音楽は、種目や流派によって細かく分かれ、全体を統一する理論体系ができあがっていません。

ただ、特徴として、

1.拍の音価がきわめて大きい、また無拍のリズムがみられる

2.拍の伸縮が表現に結びついている

3.拍節の構成にあたって、強弱の要素があまり重要な働きをしない

4.リズムからみたフレーズの構造は、常に完結的である

5.強弱法(デュナーミク)によってリズムの波を細かく刻んでいる

ドイツのラッハマンは自由リズムですが、こうした無拍のリズムのなかにみられる規則性が緊張感をもたらす要因となり、民謡などではとくに重要視されています。

雅楽では、四【よ】拍子のほか、テンポによる数え方の違いによって延【のべ】拍子、早【はや】拍子に分かれます。また2拍+4拍あるいは4拍+8拍の只【ただ】拍子や、2拍+3拍の夜多羅【やたら】拍子などの変わった拍節法もあります。)(♭ф)