発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.外交官のヴォイトレについて教えてください。

A.私が歌手以外で最初に受け持ったのが、エアロビクスのインストラクターと学校の先生、そして外交官の方でした。

「外国人と討論すると、最初は落ち着いた声で、互角にわたりあっているのです。しかし、長くなってくると、私の声は高くなり、息が続かないので、ハイペースになります。英語力では負けていないのに、声が上がってきて、それで負けてしまったような印象になるのが耐えられない」ということでした。

議論は、興奮してきたようにまわりに見られてしまうと、不利です。内容でまったく負けていないのに、それを聞いているまわりの人には、落着いた声の相手の方が、信頼がおけるように、そして正論のようにみえてしまうのです。

国際舞台の第一線で活躍する彼の悩みは、説得力が語学力でなく、声の力であるために生じたものだったのです。

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