発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.イタリア語でカンツオーネを歌ってきたことを使って、日本語をうまく歌うコツはありますか。

.イタリア語でカンツオーネを歌っていると、母音をしっかり伸ばす習慣がついて、日本語歌唱をしているだけでは身につきにくい感覚が得られると思います。日本語だけの歌唱では、母音に動きを付けてのばすこと、子音の発音などは強化しづらいかもしれません。

日本語での歌唱ですが、日本語を明瞭に聞かせるには、アイウエオの母音を明瞭に発音できることが必要です。発音をしっかり聞かせようと、子音を頑張って発音なさろうとする人がいますが、子音を頑張っても、その後に続く母音がしっかり歌えていないと、その言葉は明瞭に聞こえません。ですので、アイウエオの五母音をしっかり伸ばせるように練習してみてください。舌の位置などにも気を付けて明瞭な発音を心がけてください。

さらに、日本語をうまく歌うコツは、最初の言葉を長めに丁寧に歌うことです。日本語は最初の単語を聞き逃すと、なんという言葉だったのか聞き損じてしまいやすいです。ですので、最初の言葉をはっきり、長めに歌うということがコツになります。長めに歌うことで、声の支えも作られ、フレーズの最初に助走がかかるので、そのあとに続くフレーズが流れやすくなります。(♯β)