発声と音声表現のQ&Aブログ

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喉を開けるためのメニュ

大体の日本人は喉を開けずに話していると思います。喉だけではなく、口もあまり開けずに話していますね。世界的にみられる日本人の特徴は「ぼそぼそ小声であまり息を流さず話す」。そのように聞こえるようで、外国人が日本語をまねするときの音声は、喉も口も開けずに不明瞭な音声であったりします。

喉を開けるメリットは、響きや音量が増幅されるということ、いろいろな音色が出せるようになること、母音が明瞭になること、そして高い音に圧倒的に有利なことなどです。

喉の開け方は、静かに深くおなかの底まで息を入れ(腹式呼吸で吸ったときにおなかが膨らむ)ように、ゆったりした呼吸を意識します。息を吸うと喉は自然と下がりますので、その位置をなるべくキープします。自分の手で喉を触りながら実験してみてください。口蓋を上に、舌根を下に、上下に縦長に開けます。あくびの要領でやるとわかりやすいと思います。

次に鎖骨の下あたり、なんならおへその下まで自分の喉を開けていくと思って、下方向の空間を意識してみてください。この時に気を付けなければならないのは、初めてのことをやると、たいていの人は体が反作用で固まってしまうということです。なるべく静かな深い呼吸で、おなかの下のほうを意識して、まるで座禅でも組んでいる修行僧かのように静かな気持ちで行ってみてください。このように上にも下にも開けていくことで、筋肉が慣れて少しずつ喉が開いていくようになっていきます。(♯β)