発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q. しっかり声を出そうとしたときは力むと言われ、何もしない感じで声を出したときによいと言われ、感覚と逆のことを言われてしまうのはなぜでしょうか。

A.誰にとっても、自分の声は主観的にしか聴けないものですので、第三者が客観的に聴いたときの声がどうであったか、その意見はとてもありがたいものです。あなたにとって「しっかり声を出した」という体感は、恐らく身体や喉への負荷がかかっている状態を指しているように思います。その固定概念を一度取っ払ってしまわないと、感覚と逆のことを言われるという矛盾はなくなりませんし、この先も声が力むほどの負荷をかけ続けることになります。

反対に「何もしない感じ」という体感のときによいといわれるのは、力みが入らずに発声できているからでしょう。ようするに、あなたが「何かしよう」とするそれは、もうすでにやり過ぎの域に達しているのです。あなたは「何もしない感じ」でも、実はもう身体は必要なことをしている状態にあります。自分の感覚と周りの判断にギャップがあるのは大変なのはお察ししますが、少しでも早いうちに基礎に立ち返って取り組むのが賢明です。

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