Ａ．歌のレッスンの際にこのような注意を受けることが私もよくありました。なぜ口を動かさないように注意を受けるのか、ということを考えてみると、口を動かしすぎると母音ごとに響きが変わってしまうからと言えるかと思います。
口をよく動かしながら「あいうえお」と発音すると、「あ」で大きく開いた口が「い」で横に引っ張られ「う」で更に違う形になり…といった具合に、母音の音色が変わっていることに気づくと思います。これは避けなければならないことです。ですので「口をあまり動かさぬように」という指導を受けるのでしょう。しかし、それが定着したら、今度は口をあまり動かさないということを見直してください。口を動かさずに口腔内のスペースが確保されないまま歌うと、響きが貧相な声になってしまいます。縦に大きく開けつつ、母音ごとに形が変わらないよう気を付けたうえで、唇の周りの筋肉などもよく使うようにしていきましょう。([E:#x266F]β)
