A.今までよりも練習する時間が取りにくくなるとお察しします。その限られた時間でぜひやってほしいのは「呼吸の練習」です。声を出す練習となると、時間帯や場所も限られてきますが、息を吐く練習でしたら、早朝または夜でも、ご自宅や滞在先のホテルでもどこでも可能です。
呼吸の練習は、言い換えると「歌うための身体を鍛える練習」です。例えば、運動不足のときに身体の反応が鈍いと感じるように、久しぶりに歌うと「歌うための身体(の働き)」の反応が鈍くなることで声が出しにくいと感じるところが大きいのです。ですので、しっかり身体を踏ん張って(身体を保って)息を吐く状態を、日常的に身体に与えていれば、今までの感覚がかなり維持できます。音源に合わせて、歌唱フレーズで息を吐く-ブレス(歌唱時と同じ位置で行う)-息を吐く-ブレス〜を1曲通して行うと、身体は1曲歌ったのと同じ働きをしたことになるので、より実践的な練習になります。([E:#x266F]α)