A. 他の人に聞き取れないほどの弱々しい声(日常的な会話に不自由する)ならば、声帯の異常も考えられるので、耳鼻咽喉科の医師に相談してください。思い通りに声が出ないという程度であれば、その必要はありません。
声は個人差の大きいものです。使う声量や声域、声質もさまざまです。声が太いと力強く、声が細いとどうしても弱々しく聞こえるものです。しかし、声が細い人は、それが自分の声が本来もっている個性なのですから、そこに磨きをかけるつもりでトレーニングをしてみることです。弱点のようにみえたことが、強みに変わることもあります。
トレーニングで、声が大きくなる人もあまり変わらない人もいます。もともと声の小さい人は、無理に大きくするよりも大切なことがあります。細くてもよく通り、張りのある声であれば、充分に通用します。もちろん、あまり声を出してこなかった人は、目一杯チャレンジしてみてください。(しかし、いくら太い声で声量があっても、無理して出しているうちは本当には使えません。大きな声の人は、ますます大きくしようと、雑なままやり続けがちです。使いようによっては、表現を損ねます。)
やるだけやってみて、大きく変わることも、あまり変わらないこともあるのです。やってから考えてみてもよいでしょう。それも自分の声の個性を知ることになります。(♭π)
A. 声を太く強くしたいとのご希望は、それほど難しいことではありません。ただし、短期間で解決するものではなく、しっかり時間をかけて取り組まなければ、変化はしていかないので、インスタント的に、何でも問題は改善・解決できると思っている人には、きちんと心を入れ替えていただく必要があります。
まず、声を太くするトレーニングですが、一番簡単なのは、あくびの練習をすることです。あくびをするときは、軟口蓋が上にあがって、口の奥が広がります。軟口蓋は、上あご(硬口蓋)の奥の柔らかい部分、俗に言う「喉ちんこ」の部分です。ここを、なるべく高くあげられるようにして、口の奥もできるだけ広げられるようにしていきます。このときに声を出す必要はなく、あくびをするときのように、繰り返し何度も何度も取り組んで、可動域を広げ、そのための筋肉をトレーニングしていきます。
このときに間違えやすいのが、口を開き過ぎることです。慣れるまでは、口を開いても構いませんが、慣れてきたら、ぜひ口を閉じたまま、トレーニングしていきましょう。口を無理に開けると、かえって口の奥は開きにくくなります。口を閉じたまま、あくびの練習を繰り返すのが最終段階です。このようにして、口の中が大きく開けられるようになれば、そのまま声を出すと、太い声はもうあなたのものです。
強い声はもっと簡単です。なるべく強い声を、喉に無理のない範囲で、毎日出し続けることです。うまくいけば、半年後には、かなり大きな声になっているはずです。ただし、そのさじ加減や、トレーニングのケアが大切なので、トレーナーのアドバイスと共に、取り組むことが、安全で確実です。(♭Ξ)
A. 自身の持っている声帯のサイズによって、始めから声質(細い・太い、高い・低い)は、ほぼ決まっています。ですので、発声や身体の使い方を改善することで、相対的に比べて今現在よりもしっかりした声にしていこう、という捉え方になります。声は息の流れに乗って前に出ていきます。今の声が細くて弱いと感じるのは、その前段階として息の流れが少ないから(弱いから)ということになります。安定した息の流れに声が乗れば、しっかりと声が前に出ていくようになります。声がちゃんと出ているという感覚を持てるので、自ずと声が細いとは感じなくなります。
まずシンプルな方法として、子音Sでスーッと圧をかけて真っすぐに息を吐く練習をしてみてください。4拍毎にブレスを入れて何回も続けます。息が先細りになったり、だんだん太くなったりせずに、ずっと同じ太さの息を吐くイメージです。最初はいつもの感覚よりもかなり強いと感じるくらいの圧で息を吐いてください。それくらいにしてやっと、身体の踏ん張りが発動してきます。(♯α)
A. さまざまな原因が考えられますが、特に内向的な性格の人は外交的な性格の人と比較すると声がか細い印象を受けることが多いように思います。また、人と会話をする機会が少なくなると声そのものを使わなくなってしまう時間が増えてしまうので、ますます声がか細くなってしまうかもしれません。一時、声を出す時間を増やしたとしても、やはり習慣づけていかなくては根本的な解決にはつながらないと思いますので、生活スタイルの改善も視野に入れて包括的に改善につなげていくことが望ましいのではないかと思います。
具体的な内容としては、まず、ハッキリと発音をする習慣をつけてみてはいかがでしょうか。もごもごとした印象であったり、消極的な印象を与えてしまうようなしゃべり方というのは、あまり楽器としてよい状態で声を使えているとは思えません。決して力むことはなく、自分自身の楽器がしっかりと鳴る状態で発音ができることというのを見つけることができると、解決につながっていくのではないかと思います。(♭Я)
A. その人それぞれの声帯の形状で、声の太さや、響きの軽さ重さ、オペラ歌手で言えばレパートリーまで決まってしまうのが正直なところです。ですが、トレーニングで変えられる部分も多くあると思っています。私自身も声が細くて響かず存在感のない声に悩んでいました。しかし発声を見直すなかで、細いなりにも、よく響く声、存在感のある声を会得できたのではないかと思います。
私がイタリア人の師匠に習ったのは、表情筋と横隔膜についてです。表情筋は、前頭筋、眼輪筋、鼻筋、上唇鼻翼挙筋、頬筋、口輪筋などをくまなく使い声に生かすこと。今はインターネットなどで、表情筋の名称と場所がわかる画像が見られますので、確認してみましょう。そして鏡を見ながら、その筋肉を意識して発声してみてください。
横隔膜については、肋骨の広がりとともに動くので、肋骨を固めないで広げられるように呼吸のトレーニングをする必要があります。まずは息を吸って止めて、横隔膜の張りをキープできるようにトレーニングしてみてください。是非、発声を見直してみてください。(♯β)
A. 声が細くて弱い人は、たいてい息の力が弱いです。チェックしてみましょう。風船を一息で膨らませることができますか。また実年齢分のろうそくを一息で吹き消すことはできますか。息のトレーニングから始めましょう、と続くのが普通の回答でしょうが、ここでは少し異なった観点から書いてみようと思います。「声が細くて弱いのは長所と考えることもできるので、それを認めて使っていきましょう」ということです。
そもそもみんな、何らかの理由があって今の状態があるのです。あなたの声があなたにとって有利だったからそうなったのです。何であれ、今のあなたはそのままで完璧であり、何も変える必要はありません。少なくともそう考えるところから始めましょう。「細くて弱い声」も必ず何かの役に立っています。「優しい人と思われる」とか「困ったときに誰かが助けてくれる」とか。ちなみに私は大柄な男性であり、職業柄、声も大きいです。「がさつな人」「怖い人」と思われることが多いです。困っても誰も助けてくれませんし、40度の熱があっても健康そのものに見えます。だから私は「細くて弱い声」にあこがれることもあります。しかし地元は、田舎。裏山に芋を掘りに行った父をご飯に呼ぶにも、「おとうさーん、ごはーん」と、都会の人から考えると信じられない音量で呼ばなければ聞こえないのです。一方、都会では、声が小さいほうが有利です。子供を叱るのも少し騒ぐと「うるさいよ、静かにしようね」と(静かに)いわれますよね。田舎の山奥で「声がちいせー、そんな声じゃ聞こえんぞー」と叱られるのと反対です。
自分を認めて、100点をつけてあげて、そこからまた考えましょう。(♭∴)
A. 第一に呼吸を強くすることです。声が細くて弱い人は、概して息も細く弱いです。たくさん吸ってたくさん吐くことを身につけましょう。そういう人でも走った後には呼吸が大きく深くなるはずです。平常時にも運動後のような大きな呼吸を試してみましょう。大きく吸うのが困難な人は、吐く練習から始めましょう。身体を前屈させながら息を吐くと肺が圧迫されて大きく息が吐けます。
次に発声練習で声帯を鍛えましょう。声帯を鍛えるというと危険なことにように聞こえるかもしれませんが、声帯は主に筋肉でできているため、トレーニングすればより強くしなやかに成長します。これに関しては毎日いい声を出し続ける以外の方法はありません。いきなり強い声を出そうとがんばらなくても大丈夫です。少しずつじっくり声のヴォリュームを上げる程度で構わないのです。
おすすめの練習方法は、一分間大笑いしてみることです。お腹を大きく揺らすようにすると効果が大きいです。横隔膜が活発になりますので、この練習の後で、しゃべってみると声量が上がるのがすぐ実感できると思います。
ただし、声が細い人に関しては数回トレーニングをした程度で劇的に変わるものではありません。焦らず時間をかけて取り組みましょう。(♯∂)