今まで自分にとってもっとも印象深かったもの、感動して涙があふれてきたもの、悲しくてずっと忘れられないものなど、そういうものが自分の中にたくさん蓄積されていることが大切でしょう。これからもその積み重ねです。そういうものと、自分の歌とが直接結びつくわけではありませんが、決して離れているわけでもありません。また、自分の感じたり思ったりしたことが、そのまま歌や声となって相手に伝わるわけでもありません。だからこそ、客観的に判断できるようになり、自分の表現とは何なのかを知っていくことが不可欠なのです。声のトレーニングも、歌の練習も、そのためのトレーニングだと思ってよいでしょう。日頃からいろんなものを観たり聞いたりして、感受性を高めていってください。