発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Q71.自分の自然な声がわからないのですが。

A:仕事などでお客様と接するときの声と、家族に呼ばれて返事するときの声は違うと、自分でもわかると思います。自分がたった今出している声を常に意識してみてください。「自然な声を出すぞ」と意気込んだ途端に不自然になってしまうことは、初めは誰にで…

Q70.フレーズのメリハリというのは具体的にどういうことなのかがわかりません。

A:言葉で説明のつくものではありません。例えば、自分の一番歌いたい歌の歌詞を思いきり棒読みしてください。次に想いを込めて読んでください。テープに録音して聴いてください。何がどう違って感じるか聴いてみてください。同様に、一流の歌い手のほんの…

Q69.がんばってやっても遅れてしまうのですが、どうしたらいいですか。リズムが体に入ると歌えるようになりますか。

A.好きな音楽を聴いているとき、リズムが合っているかどうかということを考えてはいないはずです。独立してリズムがあるのではなく、リズムは音楽そのものです。そのことを感じ、自分の音楽をより伝えるために足りない部分を強化したいのであって、何も感…

Q68.声にひびきが出ないと言われました。どうすれば出るかよくわかりません。

A.ひびきのある声、ない声というのが自分で感じてイメージできるようにしてください。他の人の声、一流のヴォーカリストの声、自分の声をよく聴いてください。聴いて自分なりに判断をつけるとともに、自分が体を使ったときの感覚におきかえる作業をきちん…

Q67.何を目標にしたらよいのか、答えがみつからない。

A.トレーニングしていてきついのは、自分がやめようが負けようが誰も気にしちゃいないということもあると思います。誰も「そんなこと言わずにがんばってくださいよ」とは言ってくれません。それでもやるのは、自分の中にそれだけの理由があるからです。誰…

Q66.発声練習と歌がうまくつながらない。声が出るようになっても、歌うとうまくいかない。

A.発声が歌のとき生きるのはよいことです。まず、歌が思うようにいかないのはなぜかというところからトレーニングが始まるのだと思います。発声ができたから歌がうまくなるのではありません。どんなふうに歌いたくて、それを歌ったとき、どううまくいかな…

Q65.吐き切るときに横腹は出るのでしょうか、引っ込むのでしょうか。先生によって言うことが違うのですが。

A.多分、言っている意味は同じで、使うことばが違うだけです。わかりやすい方をとことんやってみるしかないし、わかるまでやるのが練習です。(rf)

Q64.一流の人のまねをしろとおっしゃいます。曲を決めるときに選曲した人の歌が本当に一流レベルかどうか、まだよく判断できないので、まねをしてもよいのかどうか不安なのですが。

A.一流の人から学べということで、ものまねをしろという意味ではありません。選曲についても一流の人の曲を選べということではありません。一流の人のまねができるというのも力があることに違いないですが、それよりもどんな人の曲であれ、自分流に歌うか…

Q63.1オクターブやってみて、のどが痛いとかしめている感じはありません。これでよいのでしょうか。

A.のどにきていなければよいです。その分体に負担がきているかどうかチェックしてください。自分の出している声を聴いて、プロの声と何が違うのか感じてみてください。コントロールすることは意志がいることなので、プロの体でない限り、何げなく楽に声を…

Q62.声を小さくするときや、入れたあとに放すというのは、体から離れることではないとは思うのですが、感覚がわかりません。息の量で調節するものなのでしょうか。

A.声や息で、クレッシェンド→デクレッシェンドなどのトレーニングメニュがあるので、やってみてください。息の量というよりも、息の支えとコントロールです。そのメニュをやってもすぐにはうまくできませんが、支える感覚はつかめるかもしれません。小さい…

Q61.声のポジションを安定させることによって、高音は無理のないひびきで伸ばしていけると思うのですが、低音もそうすることで幅を広げられるのでしょうか(低音域を広げたいので)。

A.可能だと思います。基本的にポジションは深く、一定にしておくことです。これは高音、中音、低音にわたってすべていえます。ポジション、声の統一です。

Q60.「声が後ろにいかないように、前に出して。」といわれて意識すると、確かに声が頭の後ろの方にいっている感じがしたのですが、そのあと、息の流れを口の前で感じるように発声してみると、ずっと声が自分の耳に届く感じがしました。ただ、それから今度は「口先だけで歌わないように。」と聞いて、先ほどの感覚がよいものなのかわからなくなってしまいました。声がうまく前に出せているか、自分で確認したいのですが。

A3.これらのことは、感覚をはっきりさせなくてはいけません。ただ、このはっきりとした感覚を身につけるには、いろいろやった上でみえてくると思いますので、焦らず地道にやってみることです。一度に多くのことは学べませんので、一つひとつよく確認し、…

Q59.声を出す前の体、口などのウォーミングアップはどれくらい前がいいのか、またどれくらい(時間)効力があるのか。たとえば1日のうちで時間をあけて声を出すとき、そのたびごとに柔軟や口のまわりをリラックスさせるものが基本としては必要なのかどうか。のどに負担をかけないためには。

A2.人によって違いますし、考え方や気分にもよります。一流の歌い手がどういう方法でやっているのか調べてみても、一人ひとり全く違います。他人の方法は参考にはできますが、効力があるかどうかは自分にしかわかりません。自分にもっともよい方法は、自…

Q58.ヴォイストレーニングと歌はどう結びつくのでしょうか。

A.ヴォイストレーニングは、意識的に体や呼吸をコントロールして声を伴わせていきます。いろんな声を一つに捉えて、自分の意識でセレクトできるように器を広げます。声量、声域、音色なども豊かに広げておくことです。つまり、表現のためのデッサンであり…

Q57.表現する、伝えるということについて考えることは何か。また、実際に歌うとき考えること、心がけること、どうやって表現力や伝えることを磨いていけばよいのか。友人のライブをみるとわかりやすいのだが。

A.表現、伝えることは最終的な課題であり、教えることのできることではありません。それは、その人の表現を伝えることにはならないからです。プロになるノウハウはいろいろありますが、自分でみつけていくしかないでしょう。結局は、その人間がどのレベル…

Q56.声を出すときのトレーニングの時間は、30分くらいと書いてあったが、呼吸のトレーニングはどのくらいやればよいか。

A.本気でトレーニングをしていれば、15~20分が限度です。ほとんど、やり方を間違えてしまうでしょう。しかし、たとえ間違えていても、それも含めてやっていかないとだめなのです。そういう時期が必要です。ヴォーカリストは、単純にいうと何かに感動し、…

Q55.のどは開くが声門は閉じて空気を使う量をセーブすると言われたことがあるが、どういうことでしょうか。

A.ことばだけで捉えないことです。結局、当人がやったことをイメージに置き換えているのです。自分のなかにあるもの、体験のなかで体のなかにおとして捉えないと仕方がありません。すべて、イメージの世界です。

Q54.リズムが入り、音程が加わると、途端にくずれてしまいます。

A.リズムや音程を意識しているからです。自分が好きな歌を歌うときは、音程やリズムの意識はしないでしょう。無意識に瞬時にできることが大切なのです。本来、瞬時にできないということは、ヴォーカリストとしての基本が全くできていないということです。…

Q53.胸声、頭声のチェンジについて

A.音によって単純に区別されてしまったり、音色が変わってしまうときは、自分がその段階を超えるまで待つしかありません。(rf)

Q52.高音、低音で、胸のひびきがうまくいかないのですが。

A.最初は、あまり高音、低音とわけて考えたり、こだわらない方がよいでしょう。このことは、音色の違いの問題と同じで、表現形態の違いです。日本人は、どうしても高音、低音と音域にこだわりがちですが、こだわること自体が声を分離させてしまいます。こ…

Q51.ロングトーンを30秒やると、もう苦しい。肺活量が少ないせいでしょうか。

A.肺活量の問題とは関係ありません。息のことで考えれば、浅い息で出していけばいくらでも伸ばせるということです。それを深くすれば、時間も短縮されるのです。長く伸ばせるからよいという問題でもありません。何を基準にするのかの問題です。他人と比べ…

Q50.扁桃腺の手術について

A.医学的なことなので、正式なコメントは控えますが、歯並びや舌の長さなど、そのことも含めてポップスの場合、個性にできるでしょう。人と変わったところがあることは活かせればよいことだと思ってもらえればよいです。

Q49.クリアさとひびきは両立するのでしょうか。

A.ポップスの場合はマイクを使用しますので、あまりクリアに抜けなくても他によいところがあればそれで通じる世界です。発音がきれいに聞える、クリアに聞える、ひびきがよいというだけでよいという人は少ないはずです。何をとるのかという問題になります…

Q48.深い息を吐くポイントとは何か。

A.深い息というものがあるなどとあまり考えないことです。深い息とは、完全にコントロールできる息のことです。一流の人たちは、それがあるため、結果として、声も息も深くなっていくと考えてください。トレーニングとは、一つのことをやるときに、すべて…

Q47.声のクセ、固さをとるにはどうすればよいですか。

A.体の準備も必要ですが、一番の問題は感覚の問題でしょう。1、2年目は、フォームをぎごちなく思うのと同じで、力を抜いてやるのは難しいでしょう。固さが抜けてできるときを、しっかりと感じとりましょう。

Q46.中・高音域の豊かなヴォリュームを得るために、低音域の胸のひびきが大切になるのですが、うまく低音が出ないのはどうすればよいのでしょうか。

A.低音域で胸のひびきばかりトレーニングしていると、中・高音域はすぐには期待できません。しかし、低音域の歌で活躍しているヴォーカリストもいます。自分がどういうスタンスでやっていくのか、自分のことを知っていく必要がありますし、また今すぐ決め…

Q45.オリジナリティとは、声や体ができてくればしぜんに出てくるものなのでしょうか。

A.しぜんに出てくるものではありません。オリジナリティは、意識的に形どっていかないとなりません。オリジナリティとは、ある歌を聞き、自分のなかにすべてとり込んだあと、自分ならこう歌う、この歌い方は許せないというところに出てくるものです。そう…

Q44.その歌を歌っている人と同じになってしまうのは、オリジナリティがないからですか。

A.歌とはそんなものと考えて、それに合わせてトレーニングするからそうなってしまうのです。トレーニングの段階ではそれでよい場合もあるのですが、追求すべきものは自分と、その表現です。何のために何を歌うのですか。

Q43.日常の練習メニューで特に大切なことは何ですか。

A.体を動くように備え、精神的にはモティベートの部分を高め保つことでしょう。トレーニングの優先順位はありませんが、体、意識に関して高いテンションに維持しておくことはとても重要です。ハリがなくなるということは、それだけ衰退していくことです。…

Q42.トレーニングの時間帯について

A.一日のうち、決められた時間帯にやれば、同じ体調での声の比較ができてわかりやすいとは思いますが、自分の生活リズムに合わせてやっていくことです。続けることによって、自分に合う時間帯もわかってくるでしょう。