02.呼吸
A. 上の肋骨は短く平らで円形です。下にいくに従い、少しずつ大きくなり、第7肋骨が最長、そこからまた短くなっているのです。最後の2本は浮遊肋です。横隔膜が動けるように片端が固定されていません。
A. それは胸式呼吸でなく腹式呼吸を、というような意味で使われたのだと思います。厳密には間違いです。呼吸をすると、肋骨は動きます。肋骨は下向きに傾いてついています。吸気のときには、持ち上がります。つまり、胸郭が横にも前後にも広がります。胸腔…
A. 肋骨そのものが動くのではなく、肋骨を動かすのは、肋骨の間にある肋間筋です。これは二層になっており、外肋間筋と内肋間筋があります。その二層の肋間筋の動きは、それぞれ方向が逆なのです。
A. 横隔膜のすぐ上にあるのは、心臓、その左右に肺があります。それ以外の主な内臓器官は横隔膜の下にあります。右に肝臓、左に胃と脾臓があります。右がやや高めです。ちなみに横隔膜は、隔壁を意味していたもので、筋肉の壁です。
A. 胸骨や肋骨の全てが硬い骨でできているわけではありません。特に末端部や接続部は、軟骨状になっていて、弾力性に富み、動きやすくなっているわけです。肋骨弓は、軟骨です。また、第11、12肋骨は、浮遊肋です。
A. 肋骨は靭帯によって脊柱を軸として動き、肋椎関節に結び付けられています。関節ですから、限られているものの、全体的には大きく動きます。それが呼吸と連動するわけです。胸骨も肋骨も、上下降しやすくなっているのです。12本の肋骨それぞれも、異なっ…
A. その通りですが、肺自体が動くのではありません。日常の呼吸は、胸郭を形成している胸骨、肋骨、胸椎、横隔膜に囲まれた胸腔の動きで行っています。それが広がったり狭まったりすることによって、肺もまた広がったり狭まったりして行われるのです。
A. 普段は、それを取り囲む肋骨が上がったり広がることで、胸腔内の容量が大きくなるのです。 もう一つは、横隔膜の動きです。それが、収縮し平たくなることで、胸腔が広がるのです。
A. 肺を囲んでいる胸腔の広がりと狭まりによります。それが広がり、内圧が低下すると吸気となります。それが狭まり内圧が上がると、吐息となるのです。ボイルの法則によります。
A. 声を出すには、呼吸がエネルギーとなっています。しかも呼吸は、われわれは自然に行っておりますが、声にするときには、そのコントロールを緻密にしようと思うと、それなりに強化をして、ていねいに扱えるようにしておく必要があります。それが呼吸法と…
A. 医療などの現場でも、呼吸力の衰えを解決するために、そういう器具があります。ヴォイストレーニング用にもいくつか出ているようです。確かに、筋トレと同じように、道具を使うトレーニングも有効かもしれません。ただ、よほど何か使わなくてはいけない…
A. 定期的な有酸素運動によって向上させることができるそうです。特に心拍出量は、維持されます。ウォーキング、ジョギング、水泳など低強度で持続的な運動が理想的です。シニアでも、最大酸素摂取量20~30%増加させられるといわれています。
A. 大体の場合は歳をとると何でも衰えていきます。心筋の弱化や肺ぼうと毛細血管の減少、呼吸筋の筋力低下など、肺を覆っている組織が硬化していくわけです。
A. 最大換気量と肺活量の低下が著しいです。最大換気量は30歳から80歳にかけて60%低下、肺活量も40%低下します。残気量が増えるわけです。
A. 心肺機能については、継続的に有酸素運動していても、10年ごとに10%衰えるとはいわれています。それでも運動した方がまだ低下を防げます。
A. 鼻づまりのときに眉間のあたりがぼーっとしてやる気がなくなるような体験をした人は多いでしょう。鼻が詰まると、気力が落ちる感覚は、わかるのではないでしょうか。鼻の粘膜から、刺激は記憶を司る海馬に届き、記憶が瞬時に蘇り、性的な興奮を覚えたり…
A. スポーツではやむなく、口から呼吸することもあります。声門が開くために、腹腔の内圧が低下し、腰椎が不安定になるといわれています。口を開けていては、お尻の穴を閉め、圧をかけることはできないでしょう。体幹も安定しません。
A. 呼吸は姿勢の影響を受けます。顎が前に出ると、舌骨筋が緊張して顎が下がるのです。すると口が開きやすくなります。鼻呼吸がしにくくなるのです。
A. 衛生上の問題もありますが、実際には、口呼吸は、吸う酸素の量が少なくなり、呼吸の回数が増えるので、交感神経が活性化します。不安や緊張、怒りという感情にとらわれやすくなります。
A. 発声そのものがうまくいかないとか、声が出ないなどといったときに、部分的に強制的な処方として、咳のようにと、使うことはあるでしょう。むしろ医療的な処方、言語聴覚士などの扱う分野です。普通の状態では、咳は、避けたいもので、トレーニングとし…
A. 共鳴と振動というのはよく誤解されて捉えられています。また動きがあるからというのを振動と捉えるのも正しいとはいえません。横隔膜は、呼吸に伴い動きますが、あるいはしゃっくりなどで動きますが、これを発声の共鳴などと合わせて、音の分野で振動と…
A. マスクにより呼吸の抵抗があるので、呼吸筋が鍛えられるかということなら、むしろ、呼吸を浅くしてしまっている人が多いのではないでしょうか。もちろん、意図的に抵抗量の多いマスクでトレーニング、あたかも高地トレーニングの効果を狙うようなことで…
A. 筋トレというのは、今以上に筋肉を使うとか、あまり使ってない筋肉を使うことに目的があり、その結果も出やすいと思います。それに対して、呼吸に関連する筋肉は、24時間休みなく使われています。そういう意味では、呼吸筋にあまりこだわらない方がよい…
A. へばらないためには、呼吸の持久力も必要です。この場合は過呼吸と呼ばれる状態、これ以上呼吸ができないところまで行ってチェックします。自分で行うと過換気症候群になりかねないのでやめましょう。最大随意換気量MVVで調べてください。
A. これは医療等の現場と芸事やスポーツとはわけて考えなければいけないと思います。吸うときに、抵抗をかけて、吸気量を増やすトレーニングの器具も、逆に、呼気に抵抗をかけてトレーニングするものも売られています。医療現場では吸気量を増やす方を優先…
A. スポーツ選手のパフォーマンス向上などにも使われているようですが、歌とか発声となると、きちんとしたデータはないでしょう。個人の感覚の差も大きいし、呼吸という自然なものに、あまり不自然な負荷をかけるのは、デメリットもあると感じられるからで…
A. 自然な状態の呼吸では、横隔膜が下がり、肋骨が上がっています。吸気した状態です。 そこから横隔膜が弛緩し、ドーム状に戻ります。この時には、胸腔の底部が上がって、狭まり、空気が押し出されます。肋骨を持ち上げていた外肋間筋も弛緩し、肋骨は自然…
A. そうです。肋間筋は、カルビに当たります。カルビが骨付きだったりするのは、そのためです。肋骨がリヴなので、スペアリヴともいいます。カルビのほか、三枚肉、ばら肉、手羽中(鶏の場合)とか、いわれます。
A. さまざまな筋肉が複合的に働いているので、一つ一つを直接測定することができません。そこで、口腔内圧の最大値を、圧力計を接続したマウスピースで測るようにします。鼻はノーズクリップで留めます。人間ドックでも、オプションであります。呼吸の最大…
A. 長らくそのように言われてきましたが、今後は、i PS細胞などを使って再生する道が開けていくように言われています。