発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

02.呼吸

Q.声の支えや呼吸の支えや歌の支えなどという人がいますが、それは、お腹で支えるということでしょうか。

A. 横隔膜は、それを支える腹横筋、斜腹筋、脊柱起立筋群などと使われることによって、声をコントロールすることができます。これを支えという人も多いようです。 お腹がそうした筋力で張っている状態をいうわけです。 これについても、あまり、そのように…

Q.横隔膜は肋骨の下にあるのでしょうか。☆

A. 違います。横隔膜は肋骨の内側に位置します。横だけでなく、縦にも長いものです。

Q.腹式呼吸で横隔膜が使われると、なぜお腹が動くのでしょう。

A. 横隔膜の動きによって、その下の内臓に動きが伝わります。するとお腹が動くわけです。もちろん前の方だけでなく、まわり全体が動きます。骨盤にも影響します。

Q.横隔膜も肺のように、まわりの圧力で動くのでしょうか。

A. 横隔膜は筋肉であり、その筋肉繊維が収縮すると位置が下がります。これが吸気です。吐くときには、肺から空気が出されることによって、横隔膜は上がります。横隔膜は、肺と違って自ら動くわけです。

Q. 息を吐くときにも吸うときにも筋肉を使うのでしょうか。

A. 息を吸うときに筋肉を使います。横隔膜も吸気筋です。 息を吐くときは、戻るところでの反動です。弾性が働くのです。

Q.腹式呼吸というよりも、横隔膜呼吸というふうにいうべきなのでしょうか。

A. 横隔膜が動くときには、胴のあたりにお腹の動きが感じられますが、横隔膜そのものが動くことは感知できません。それにこだわると呼吸の動きが歪む可能性もありますので、その言葉がふさわしいとは思えません。横隔膜は確かに動いているのですが、意識的…

Q.横隔膜を下げてという指示は、指導上よくないのでしょうか。☆

A. イメージの言語として使われる場合には、何ともいえません。というのも、相手がその言葉がどうであれ、実際に正しく使えるのであればよいのです。横隔膜が下がることはあっても、下げることはできないので、指示としてはあまり勧められません。肺をふく…

Q.胸式呼吸と腹式呼吸と割合はどのくらいが理想なのでしょうか。

A. 本来、わけることができませんが、歌唱などでは、横隔膜の働きが8割、肋骨の働きで2割くらいでしょう。大きく呼吸をする場合、歌唱などに使うときです。

Q.呼吸のように心臓のリズムを変えられるのでしょうか。

A. 呼吸の速さというのは意識的に変えられますが、心臓の鼓動は変えられません。走ったり、驚いたりしたら、変わりますが、細かいコントロールは、普通は難しいでしょう。

Q.呼吸を司っているのはどこでしょうか。

A. 脳の延髄です。意識的に変えるときには、大脳皮質からの指令がコントロールします。

Q.呼吸についてのプロセス、使う器官を詳しく知りたいです。

A. 通常の呼吸であれば、鼻から空気が入ります。鼻の穴から鼻腔を通り、咽頭、喉頭、気管、気管支、細気管支、肺胞です。大きくは、鼻から吸い、喉を通って肺に入るということです。 出るときは、その逆で、ただ、鼻だけでなく、口腔から口からも出ます。も…

Q.肺に取り込まれた空気は、その後どのようになるのでしょうか。

A. 肺胞は薄い膜でできていて、そこに毛細血管が張り付いていて、酸素は膜を通り、血管内に入ります。そして心臓から全身に、動脈で運ばれます。身体のいろんなところで酸素が使われると、そこで出た二酸化炭素を、静脈が肺胞に戻すわけです。そして、呼気…

Q.深い息にするには、たくさん吸っておく必要があるのでしょうか。

A. 無理に吸い込みすぎたら、コントロールできなくなります。そういうことではなく、私の場合は、完全にコントロールできる状態というようなことで言っています。身体に結びついていて、微妙なコントロールが効く、長くも強くもていねいにも使えるというこ…

Q.息をたくさん入れようとすると、胸の上の方や肩の方が上がります。

A. それは、緊急時に必要とされるような呼吸であって、実際には、発声や歌唱においては、コントロールしにくいので不向きです。部分的にそういった息が使えないわけではありません。役者が走ってきて、せりふをいうなら、そうならない方がおかしいでしょう…

Q.腹式呼吸というのは、仰向けになって習得した方がよいのでしょうか。

A. 仰向けになると確かにしぜんと腹式呼吸になりやすいのですが、実際に声を出すときに、仰向けになっていることは少ないでしょう。なので、最初のきっかけとして、つかむことです。立っている状態で使えなくては意味もないので、移行していきましょう。

Q.前屈をして息を吐くのは、腹式呼吸になるからですか。

A. 横隔膜が使いやすくなるということもありますが、お腹の前を抑えて、胴体のまわり全体、横や後にも、呼吸と連動して筋肉が使われることを学ぶためでもあります。

Q.肺の大きさは、左右とも同じなのでしょうか。

A. 肺は右の方が三葉、左はニ葉です。左には、心臓があるからです。重さは500グラムもありません。その底は横隔膜に接しています。

Q.息をしているときの呼吸の量というのはどのぐらいなのでしょうか。

A. 安静にしているときには、わずか0、5リットルにしか過ぎませんが、腹式呼吸などをすると2リットル動きます。全肺気量としては6〜7リットルあり、肺活量が4~5リットルで、吐き切ると2リットルほどの残気量が残ります。

Q.呼吸に関しては、呼吸と直接働く筋肉を考えたらよいのでしょうか。☆

A. 呼吸と直接働く筋肉とともに、呼吸をする器官を支えるような筋肉も関係すると思われます。どこまで学ぶかは、必要に応じて、ですが、例えば姿勢を保つような筋肉も、とても大切です。それは、よい呼吸の前提となるからです。

Q.呼吸に関する筋力というのは、どうとらえたらよいのでしょうか。

A. 胸部に関して、大切なのは、肋骨です。肋骨についている内外肋間筋と、それに関わるさまざまな筋肉です。上後鋸筋は肋骨を上げ、下後鋸筋は肋骨を下げ、背中を広げます。 腰方形筋と肋骨挙筋で、背中を自由にして、横隔膜も動きやすくなります。もちろん…

Q.呼吸について、いちいち考えなくてはいけないのでしょうか。

A. トレーニングのプロセスにおいて、マスターしていく過程として、意識すべきことです。本来は、こういったことを、日常の呼吸と同じように、無意識で自然とできなくては、とても作品を完全に仕上げることはできないでしょう。つまり、普通の人の日常の呼…

Q.腹筋は鍛えなくてもいいといわれるのですが、本当ですか。☆

A. そんなことはありません。腹筋は、呼吸に関わっています。横隔膜の動きとも連動するわけですから、腹筋がとても弱いと、こうしたことがうまくいかなくなります。 ただし、個人差もあれば、使う必要度も個々に違います。スポーツなどで、腹筋が鍛えられて…

Q.首の筋肉というのも呼吸に関係するのでしょうか。☆

A. 胸鎖乳突筋という首の筋のような筋肉は、頭を動かすのに働きますが、呼吸の補助筋としても、息をするときに収縮します。 斜角筋も肋骨を支えて、息を吸い込むときに使われます。 その他にも、首の状態を保つような役割では、上位肋骨なども関わります。

Q.横隔膜で息を吐き、呼吸の支えをしなさいと教えられます。

A. 厳密にいうと、その働きは、横隔膜にはありません。ただ、吐く息をコントロールすることはできます。呼気の支えといわれるゆえんです。

Q.大きな声を長く出そうとするときには、意識するのでしょうか。

A. ここが生理的な呼吸と、声を使うときの呼吸の違うところです。そういうときは意図的に空気を入れ、勢いよく出そうとなりますが、それをコントロールしなくては、大きな声も長い声もうまくだせないのです。

Q. 横隔膜は何も通さない壁になっているのでしょうか。

A. 横隔膜は、大動脈、食道、大静脈が、貫いています。それらは胸部から腹部へ通っています。

Q.横隔膜の動きは、どのくらいなのでしょうか。

A. 安静時には、第5肋骨あたりまで動きます。もっと息を入れると、さらに5センチほど下がり、胸骨の下あたりまで動きます。

Q.横隔膜も上のほうに向かって動くのでしょうか。

A. 横隔膜は、上には動きません。下向きに大きく動きます。上に動くのは肋骨です。

Q.呼吸のときの肋間筋の働きを教えてください。

A. 外肋間筋は肋骨を上げて胸郭を広げます。胸郭が広がるので、息が入ります。それに対して、内肋間筋は収縮して肋骨を下げ、息を吐き出します。

Q.背中で呼吸をしなさいと言われましたが、それはイメージなのでしょうか。☆☆

A. イメージです。背中では呼吸ができません。ただし、呼吸の原理からみると、肋骨挙筋は椎骨の横突起から斜め下に伸びて、下の肋骨についています。これが外肋間筋が肋骨を持ち上げるのを補助します。腰方形筋と肋骨挙筋で、背中の下が柔軟に肋骨が動きや…