02.呼吸
A. 何事も必要性から判断することが求められます。もし歌唱に必要な呼吸を支えるだけの腹筋がないのであれば、腹筋を鍛えなくてはなりません。 ただ、このような疑問がよくでるのは、以前に、上体起こしのように腹直筋だけを強化することが、腹式呼吸の基本…
A. 横隔膜は、それを支える腹横筋、斜腹筋、脊柱起立筋群などと使われることによって、声をコントロールすることができます。これを支えという人も多いようです。 お腹がそうした筋力で張っている状態をいうわけです。 これについても、あまり、そのように…
A. 違います。横隔膜は肋骨の内側に位置します。横だけでなく、縦にも長いものです。
A. 横隔膜の動きによって、その下の内臓に動きが伝わります。するとお腹が動くわけです。もちろん前の方だけでなく、まわり全体が動きます。骨盤にも影響します。
A. 横隔膜は筋肉であり、その筋肉繊維が収縮すると位置が下がります。これが吸気です。吐くときには、肺から空気が出されることによって、横隔膜は上がります。横隔膜は、肺と違って自ら動くわけです。
A. 息を吸うときに筋肉を使います。横隔膜も吸気筋です。 息を吐くときは、戻るところでの反動です。弾性が働くのです。
A. 横隔膜が動くときには、胴のあたりにお腹の動きが感じられますが、横隔膜そのものが動くことは感知できません。それにこだわると呼吸の動きが歪む可能性もありますので、その言葉がふさわしいとは思えません。横隔膜は確かに動いているのですが、意識的…
A. イメージの言語として使われる場合には、何ともいえません。というのも、相手がその言葉がどうであれ、実際に正しく使えるのであればよいのです。横隔膜が下がることはあっても、下げることはできないので、指示としてはあまり勧められません。肺をふく…
A. 本来、わけることができませんが、歌唱などでは、横隔膜の働きが8割、肋骨の働きで2割くらいでしょう。大きく呼吸をする場合、歌唱などに使うときです。
A. 呼吸の速さというのは意識的に変えられますが、心臓の鼓動は変えられません。走ったり、驚いたりしたら、変わりますが、細かいコントロールは、普通は難しいでしょう。
A. 脳の延髄です。意識的に変えるときには、大脳皮質からの指令がコントロールします。
A. 通常の呼吸であれば、鼻から空気が入ります。鼻の穴から鼻腔を通り、咽頭、喉頭、気管、気管支、細気管支、肺胞です。大きくは、鼻から吸い、喉を通って肺に入るということです。 出るときは、その逆で、ただ、鼻だけでなく、口腔から口からも出ます。も…
A. 肺胞は薄い膜でできていて、そこに毛細血管が張り付いていて、酸素は膜を通り、血管内に入ります。そして心臓から全身に、動脈で運ばれます。身体のいろんなところで酸素が使われると、そこで出た二酸化炭素を、静脈が肺胞に戻すわけです。そして、呼気…
A. 無理に吸い込みすぎたら、コントロールできなくなります。そういうことではなく、私の場合は、完全にコントロールできる状態というようなことで言っています。身体に結びついていて、微妙なコントロールが効く、長くも強くもていねいにも使えるというこ…
A. それは、緊急時に必要とされるような呼吸であって、実際には、発声や歌唱においては、コントロールしにくいので不向きです。部分的にそういった息が使えないわけではありません。役者が走ってきて、せりふをいうなら、そうならない方がおかしいでしょう…
A. 仰向けになると確かにしぜんと腹式呼吸になりやすいのですが、実際に声を出すときに、仰向けになっていることは少ないでしょう。なので、最初のきっかけとして、つかむことです。立っている状態で使えなくては意味もないので、移行していきましょう。
A. 横隔膜が使いやすくなるということもありますが、お腹の前を抑えて、胴体のまわり全体、横や後にも、呼吸と連動して筋肉が使われることを学ぶためでもあります。
A. 肺は右の方が三葉、左はニ葉です。左には、心臓があるからです。重さは500グラムもありません。その底は横隔膜に接しています。
A. 安静にしているときには、わずか0、5リットルにしか過ぎませんが、腹式呼吸などをすると2リットル動きます。全肺気量としては6〜7リットルあり、肺活量が4~5リットルで、吐き切ると2リットルほどの残気量が残ります。
A. 呼吸と直接働く筋肉とともに、呼吸をする器官を支えるような筋肉も関係すると思われます。どこまで学ぶかは、必要に応じて、ですが、例えば姿勢を保つような筋肉も、とても大切です。それは、よい呼吸の前提となるからです。
A. 胸部に関して、大切なのは、肋骨です。肋骨についている内外肋間筋と、それに関わるさまざまな筋肉です。上後鋸筋は肋骨を上げ、下後鋸筋は肋骨を下げ、背中を広げます。 腰方形筋と肋骨挙筋で、背中を自由にして、横隔膜も動きやすくなります。もちろん…
A. トレーニングのプロセスにおいて、マスターしていく過程として、意識すべきことです。本来は、こういったことを、日常の呼吸と同じように、無意識で自然とできなくては、とても作品を完全に仕上げることはできないでしょう。つまり、普通の人の日常の呼…
A. そんなことはありません。腹筋は、呼吸に関わっています。横隔膜の動きとも連動するわけですから、腹筋がとても弱いと、こうしたことがうまくいかなくなります。 ただし、個人差もあれば、使う必要度も個々に違います。スポーツなどで、腹筋が鍛えられて…
A. 胸鎖乳突筋という首の筋のような筋肉は、頭を動かすのに働きますが、呼吸の補助筋としても、息をするときに収縮します。 斜角筋も肋骨を支えて、息を吸い込むときに使われます。 その他にも、首の状態を保つような役割では、上位肋骨なども関わります。
A. 厳密にいうと、その働きは、横隔膜にはありません。ただ、吐く息をコントロールすることはできます。呼気の支えといわれるゆえんです。
A. ここが生理的な呼吸と、声を使うときの呼吸の違うところです。そういうときは意図的に空気を入れ、勢いよく出そうとなりますが、それをコントロールしなくては、大きな声も長い声もうまくだせないのです。
A. 横隔膜は、大動脈、食道、大静脈が、貫いています。それらは胸部から腹部へ通っています。
A. 安静時には、第5肋骨あたりまで動きます。もっと息を入れると、さらに5センチほど下がり、胸骨の下あたりまで動きます。
A. 横隔膜は、上には動きません。下向きに大きく動きます。上に動くのは肋骨です。
A. 外肋間筋は肋骨を上げて胸郭を広げます。胸郭が広がるので、息が入ります。それに対して、内肋間筋は収縮して肋骨を下げ、息を吐き出します。