発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Q3878.喉声の判断基準を教えてください。(4)

A.レッスンしていて生徒の喉声の判断基準はトレーナーによって千差万別だと思います。私が出合ってきた歌い手の中には喉をしっかりと鳴らして使うんだという方もいらっしゃいました。そこで簡単ではありますが私自身が考える喉声の基準を記そうと思います…

Q3877.喉声の判断基準を教えてください。(3)

A.喉声とは、悪い意味で使われますが、そのために多くの弊害を生じているのは、残念です。そもそも、声は、喉を使わないと出せないのですが、喉を使うのがよくないと、思い込んでしまう生徒さんも少なくないようです。また、女性声楽家のほぼ全員が、よく…

Q3876.喉声の判断基準を教えてください。(2)

A.まずひとつ前提としていっておきたいことは、声楽のベルカント唱法ではもちろん喉声であることはご法度ですが、ポピュラーヴォーカルの場合、とりわけロックに関しては「喉声」をうまく使いながら基本とする発声は喉にかからないように考えてください。…

Q3875.喉声の判断基準を教えてください。(1)

A.聞こえてくる声で判断します。その際の基準ですが、まず「喉に負担のある声」、つまり聞いていて雑音の多い声です。声が効率よく発されていないために、引っかかった、ストレスのある声になっている場合です。この声は聞いていて不快感を覚えますし、こ…

Q3874.舌を出して“マメミメマ”の発声の時と、首を後ろに傾けた時、声が滑らかに出なくてかすれたりガラガラしたりします。やり方がもし間違ってるようならどうすればいいでしょうか。

A.やりかた、取り組み方が間違えていると思います。マメミメのトレーニングは、注意したように必ず「小さな声」でやってください。回数を多く酷使すると、どんなトレーニングでも声がかすれてくるものです。特にこのマメミメのトレーニングはくれぐれも言…

Q3873.音に豊かさ、ふくらみ、勢いをつける、根本は何に気をつけるべきか。

A.基本はそのフレーズを歌うに当たり、ご自身がどのようにしたいのかをきちんと考えることです。ひとつひとつの音そのものの質ばかりに意識が行ってはいないでしょうか。ある音を美しく響かせたいのであれば、また、ふくらみや勢いをつけたいのであれば、…

Q3872.深い声は作る物ではなく、自然に出るものだという事は理解できました。それをふまえた上で、より深い声を出すには具体的にどういうトレーニングをすればいいんでしょうか?

A.声が深いというのは、音色におけるイメージのことで、声の音色はその人の体(発声器官)と使い方で変わってくるので、かなりの個人差があります。 「誰かのように」ならないこともあるので、自分のなかでのトレーニングにおける相対的な感覚で、変わって…

Q3871.発声を教わるのによい先生とは。

A.素人の方を多く教えている先生は意外にいい先生が多いです。理由としては音大生などはある程度の音楽力とレッスンを受けてきているので教えるほうとしてはこんなに楽なことはありません。逆に素人をおしえているひとはドレミがよめないところから上手く…

Q3870.声を回復するためにはどうしたらよろしいですか?

A.まずは十分な睡眠と食事が基本です。私の場合歌いすぎで声がおかしくなるというのはあまりないですが、生まれつき扁桃腺が大きいので疲れがたまったり風邪をひくと扁桃腺が腫れ、熱が出て声ががさがさになって喋り声もひっくり返ってしまう状態になりま…

Q3869.暗譜のやり方はどうやったらよいですか?

A.単純に練習するしかありません。しかし人によってやり方も才能もちがいますから周りのかたがたを見ていると面白くなるときがあります。私もそうですがひたすら歌わないと暗譜できない人、電車の中で読んで暗譜する人、書いて暗譜する人いろいろいます。…

Q3868.ステージを多くこなすこつは?

A.ひたすら練習するしかないといいたいところですが、仕事もしながらだとそうも言っていられません。私の場合は、音がある程度入ってきたらひたすら読む練習をくりかえします。電車の中や帰ってからもただ読むだけの時間を多く作ります。 ただ文章としてよ…

Q3867.声を飛ばすためには?

A.まず声を飛ばすためには声を支える筋肉が必要です。これはイタリア式かドイツ式かでわかれるところではありますが、イタリア式の場合みぞおちがへこんで背中を広げます。凹むというよりも持ち上がるといったほうがいいかもしれません。 ドイツ式では直腹…

Q3866.スタッカートの訓練を多く取り入れる

A.よく声の器という表現がなされていますがとても大事なことだと思います。最初から高い響きや頭声を鍛えるのではなく低音域、中音域をきたえることは私自身がレッスンでとても大事にしている部分だからです。 そのためにもまずはスタッカートの訓練を多く…

Q3865.声をレガートで歌うために

A.基本的にはしっかりとした支えと息の流れにつきると思っています。しかしこれはなかなか上手くいきません。レガートで歌うと言うのは声楽の一生の目標かもしれません。パヴァロッティやティートスキーパ、市原多朗などの録音を聞くととても信じられない…

Q3864.良い声を出すためには?

A.良い声は自分の素直な声です。しかし自分のそのままの声を出していくというのには経験とテクニックが必要になります。ですから初期段階としてはあまり音色を気にしないということが大事になっていくでしょう。音色を気にしすぎるとどうしても身体がかた…

Q3863.舌の扱いはどうするべきでしょうか?

A.これは人それぞれとしかいいようがありません。先生の中には舌は常に水平に力を要れずにまっすぐ前に出しなさいというかたもいらっしゃいますし、先生の中には舌を持ち上げろという先生もいらっしゃいます。ちなみに私は後者のやり方をとっています。プ…

Q3862.息の吸い方は鼻から吸った方がよいのでしょうか?

A.どちらでも構いません。口からでも鼻からでも。よく鼻から吸った方が良いといわれますし、それなりのメリットもあります。しかし口から吸ってはいけないと理由もあまり見当たりません。これは自分のやりやすい方ですって構わないという一言に尽きると思…

Q3861.読譜する上で注意点はありますか。

A.読譜をするさいには必ず、声に気を使っておこなうようにしてください。発声の事を考えないで出す声は、とても負担がかかりやすいと思います。1オクターブ下で音をとって、ある程度覚えたらオクターブ上で発声を考えつつ歌うことや、なるべく声を出さな…

Q3860.あまり狭い部屋で練習しないほうがよいでしょうか。

A.狭い部屋で歌いすぎると、目線も遠くを設定することが難しく、歌のスケールも小さくなりがちになるのではないかと思います。予算の問題はあるとおもいますが、なるべく広い部屋を使って練習するほうがいいに越したことはありません。まず、目線が下がり…

Q3859.喉頭の筋肉を効率よく使う方法はありますか。

A.喉頭にはさまざま筋肉があり、とくに重要なのは喉頭の前と後ろのそれぞれの筋肉です。前の筋肉は喉頭を前に傾け、声帯を伸ばし、とくに高音で大きな役割を果たします。後ろの筋肉は、後ろに引っ張りまた高音のアクートのときに収縮する筋肉です。しかし…

Q3858.軟口蓋をさげるとは、どのように考えればよいでしょうか。

A.中低音のときに軟口蓋の高さと変えないと考えましょう。要するに中低音と同じ歌いかた、おなじポジションで歌うことが大事です。ほとんどのひとには軟口蓋を下げる意識でやらせたほうがマスターするのは早いようです。具体的に、そのとき、口の中は、ど…

Q3857.笑って息を吸うのメリットは?

A.笑顔で吸って笑顔で歌いはじめると、よいことがかなりあります。ひとつは下あごが柔らかくなるので、口の中に、また喉に、よい空間が生まれやすいです。また笑顔で吸うことで、音が目線の高さで歌いはじめやすいです。(また、上級者向けのアドヴァイス…

Q3856.なぜ自分から声帯を鳴らしてはいけないのでしょうか。

A.みなさんは怒声をあげるときにどこに声を当てて声帯はこうやって引っ張って、と考えているでしょうか。サッカーの観戦で、応援するチームに点が入って、うわーと声が出るとき、事前に声帯はああしてこうして、と考えるでしょうか。そんなことを考えて、…

Q3855.声帯を鳴らすのはよくないでしょうか。

A.声帯は鳴らすためにあるのではない声帯は鳴らすものではなく、鳴るものです。指導法の中には、どれだけの「鳴り」を積極的に増やせるか、というものも多いですが、それはよくありません。声帯を自分から鳴らすな、というと、声が小さくなるじゃないか、…

Q3854.喉を開けるとはどういうことでしょうか。

A.喉をあける、ということをよくいいます。喉をあけたまま歌うと音の響きの深さやまろやかさが違います。ただ、いっけん基本のようで、いがいに正しく教えられてはいないのが、現状です。喉を開けるということは決して大きく開けるということではありませ…

Q3853.レガートの注意点を教えてください。

A.レガートで歌う上でもっとも大事なことは、息の流れを止めないことです。息の流れを止めないで発声し続けるもっとも簡単な練習は、単音をのばし続けることです。そこから、音程がついてくると息の流れを一定に保つことが難しくなってきます。とくに跳躍…

Q3852.息を吸う際の注意点はありますか。

A.まずは、急に大量の息を吸わない事です。人は急に息を吸えば反射的に急いで息を吐こうとするものです。音楽は限られた時間の中でしか自由はゆるされませんが、その中で出来るだけいつものようにゆったりと息を吸うように習慣付けましょう。また、リズム…

Q3851.声門閉鎖筋を強くするよい方法はありますか。

A.声門閉鎖筋を強くすることが、声の張りを与えてレガートもスタッカートも自由自在おもいのままに操ることができる鍵となることは確かです。声門閉鎖筋は、肺の中の空気が無くなればなくなるほど強く働きます。ので、息を半分以上吐いた状態から声をアタ…

Q3850.声のポジションを維持するために必要なことはありますか。

A.音階練習を行なう際に一番気をつけていただきたいのが、下降音程です。下降音程は、一見高音から中間音へ下がっていくため上行形よりも簡単と思いがちですが、実はここが発声のポジションを維持できなくなる、支えがなくなってしまう、一番の原因になる…

Q3849.発声は時と場合によって変えることができますか。

A.発声にはタイプがあり、ドラマティックな表現に長けているタイプと叙情的表現に長けているタイプに分かれるといえます。もちろん両方を兼ね備えた歌手というのは存在しますが、この両方を兼ね備えた歌手というのは叙情的な発声スタイルを崩さずにフォル…