発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Q844.ミドルボイスを出すと声がガラガラになり、のどが痛くなってしまいます。力を抜いて出すと、ただの裏声になってしまいます。どうしたらよいのでしょうか。

A.目的のためには声量は気にかける必要はありまえん。裏声にならないまでの声量でやってみてください。あとは、低音域での基礎づくりの不足です。

Q843.楽譜に記されている音楽の表現記号についてもっとよく知り、読めるようになりたいのですが、どうしたらよいのでしょうか。

A.楽譜には歌詞のほかに「こういう風に歌うこと」を意味する表現記号が出てきます。まず曲を歌うのに必要なのがテンポの設定です。Andante,Allegro,Moderatoといった言葉です。指定されたテンポ以外で歌うと、まったく違う歌になることがよくありますから…

Q842.正しい息吐きのトレーニングのやり方を教えてください。のどがイガイガするときがあるのですが、それは間違いでしょうか。

A.正しい息吐きというのは、複式呼吸で溜めた一定量の息をゆっくり時間をかけて静かに流すように吐いていくことです。姿勢は立った状態だと、胸式呼吸になりがちなので体を前かがみにして腰の後ろから横にかけての箇所にすばやく息を吸い込み膨らんでいる…

Q841.ソルフェージュなどのテキストをやっていて、注意点や上達法はありますか。

A.ソルフェージュを上達させるためには1冊を繰り返し繰り返し完璧にこなすとよいです。コールユーブンゲンは一見本の厚みが薄くて楽に見えますが、実に奥深くできていて1冊完璧に仕上げるにはとても苦労します。それゆえにやり終えた後にはかなりのレベル…

Q840.トレーナーによって言われることが違うので、どれにあわせていけばよいか迷います。どうしたらよいのでしょうか。

A.目的としては、「トレーナーが求めるような歌を歌えるようになること」ではなく、『自分の判断で声を出せるようになる』ことなのです。トレーナーそれぞれのよいところがあり、それぞれの欠点もまたあるのです。ですから、あとは本人がそのトレーナーが…

Q839.「声帯を意識する」「声帯を使う」「のど声」の違いについて知りたいです。

A.あくまでイメージとして捉えてください。 「声帯を意識する」とはのど仏の下の部分が振るえる感覚でよいと思います。実際には声帯は甲状軟骨の前面(いわゆるのど仏)と水平にあります。 「声帯を使う」は他に「声帯を鳴らす」という表現で使っています…

Q838.音程をとるときにポルタメントもしくはフラットしてしまいます。どうしたらよいのでしょうか。

A.ポルタメントになってしまうのは癖だと思ってください。歌の時に使うことはかまいませんが、発声練習のときに、無意識のうちに使っているのはよくありません。ビブラートなどと同様に、使うときは効果を狙って意識的に出すようにしましょう。 それでは、…

Q837.息を深く吸おうとすると息が胸の辺りでつっかえる感じになりますが、どうしたらよいのでしょうか。

A.まずは、どんな体操でもよいので、全身を脱力するところから入りましょう。胸ではなくおへそ(ベルトの下)辺りに手を置き、それ以外はどこも意識せずに、息の流れを丹田で調節してください。 立ったままではできない時は寝ながら行ってみてください。お…

Q836.演歌のこぶしについて教えてください。

A.<こぶしと節回し> こぶしとは、1音の中で音を高低に少し揺らすこと。「こぶしを回す」と言われるように、声でその音を動かす感じです。節回しというのは、もう少し軽くリズミカルに音を移行させること。例えば2音を素早くスムーズに移行させると、1音のよ…

Q835.英語で歌いたいのですが、発音が上手くできません。どうすればよいですか。

A.すぐ歌詞を付けて歌いたい気持ちを抑えて、まずゆっくり何回も歌詞を朗読してみましょう。またネイティヴの人に読んでもらったり、自分の発音を聞いてもらい、直すべきところは直してもらうとよいでしょう。録音して繰り返し正しい発音に近づけていくの…

Q834.洋画を観ていて、日本人のキャストが他の外国人キャストに比べて声が聞き取りにくく感じました。これは発声と関係があるのでしょうか。

A.日米合作の作品を観た時に、アメリカ人キャストはバックに音楽が流れていなくても、台詞だけで観客を圧倒する表現力を持っているなあと感じたことがありました。日本人の台詞はどこか広がりがなくモノラルに聞こえ、台詞だけだとシーンとしてしまう気が…

Q833.トレーニングをはじめて間もないのですが、声が小さくて支えが出ません。どうすればよいですか。

A.のどに力を入れて発声するのではなく、呼吸を深く吸ってゆーっくり長く吐いていく練習を繰り返し行いましょう。それをまずはツゥッーと音が鳴るくらいオーバーにやってみます。はじめのうちは一定に息を吐くのが難しいかもしれません。慣れるまで繰り返…

Q832.高音になると不安定で、のどを硬くしている感じなのですが、どうしたらよいのでしょうか。

A.まずは低音域、中音域をしっかり安定させるように心がけましょう。最初から大きな声を出して練習したがる人が多いのですが、ウォーミングアップをしっかりやってください。はじめは優しくのどをマッサージするような感じで、徐々に体を使って歌いこめる…

Q831.あごの調子が悪く口を大きく縦に開くことができません。どうすればよいですか。

A.ここで言う口を縦に開く、のどの奥を開けるというのは低音域、中音域ではそれほど必要ないのですが、高音になったときにあくびをする感覚までのどの奥をよく開いて上あごを引き上げます。 調子が悪い場合、医者と相談の上、一日少しずつでもよいですから…

Q830.発声していて一つの音を長く伸ばすのが苦手です。どうすればよいですか。

A.特にバラード系のゆっくりしたテンポの曲を上手く歌えるようになるためには、ブレスを長く続くかせる技術が必要になってきます。 まずしっかりお腹に息が入っている必要があります。横隔膜が広がるようにまた横腹を押し下げるようにたっぷりと息を吸い、…

Q829.のどを開けて発声するというのはどういうことですか。

A.普段日本語で話をしているとあまり声のことを意識することはないかもしれませんが、ネイティブの発音などに触れたときなど、声が大きく聴こえるなあと感じたことはありませんか。 言葉のアクセントや発音を正しく身につけている以外に、声がよいという資…

Q828.スタッカートの練習では、腹筋や背筋がすぐ疲れてしまいます。間違った練習なのでしょうか。

A.「ハッハッハ」や「ホッホッホ」は、まず声を出すためにも勢いが必要ですし歌っていては、すぐのどが疲れて痛くなってきてしまうでしょう。ですから意識を集中させるところ、重心を体の下のほうへ下げていきましょう。おへそのすぐ下にいわゆる「丹田」…

Q827.ミュージカルの歌は地声で歌われることが多いようですが、声楽は頭声が基本なのでしょうか。

A.ミュージカルはマイクを使って上演されますが、声楽、オペラはしぜんな響きの中で上演、演奏されます。声楽はマイクに頼らない分、体で十分共鳴させて響きを自ら作っての発声になります。といって頭声だけではヴェルディやプッチーニといったイタリアオペ…

Q826.上手な歌手の歌を聞いていると、ビブラートのような声がゆれているように感じるのですが、どうすればできるようになりますか。

A.ビブラートを使う曲はゆっくりしたテンポ、バラード系に多いです。一つ一つのフレーズも長いはずです。まずは声を長くロングトーンで伸ばせるようになること、フレーズの終わりまでピッチがぶら下がらないことをしっかりできてから、フレーズを歌い終え…

Q825.どうしても、のど声になってしまいます。どうすれば複式呼吸ができるようになりますか。

A.「A」「I」「U」「E」「O」をはっきり遠くに届けるように繰り返し、やまびこのように発音してみましょう。普段使わない腹筋や顎の部分が痛くなると思います。声を出すのにはこれだけ体を使うことを実感するでしょう。まずこの感覚をしっかりつかんで…

Q824.息の出てくる量をどこで調節したらよいのでしょうか。力の入れどころが分からず、途中から急に息が抜け出ていってしまいます。

A.ロングトーンですがベースは呼吸法と同じようにやることです。呼吸法では長く息を伸ばせるのに、声にしたときに短くなってしまうのは息が無駄に出ていっている、と思ってください。呼吸法と同じですから、息を吐く(声を伸ばす)時は丹田を意識し、息が…

Q823.ライブの時に気をつけたらよいことはなんでしょうか。

A.ライブは素の状態を人前でさらけ出すわけですから、発声のことなどを順序だてて歌うことは意味がありません。今の状態を受け止め、それを出し切りましょう。発声のレッスンなど意味を成さないと思うかもしれませんが、それは違います。レッスンを何年も続…

Q822.のどを下げようとすると首に力が入ってしまいますが、どうしたらよいのでしょうか。

A.こののど仏を下げる行為は、声を深くするために行っています。それと同時に、きちんとのど仏が下がっていると、のども開いた状態になっていきます。しかし、これは間違って練習してしまうと、首に力が入って、逆にのどをしめつけて、苦しくなってしまい…

Q821.音階練習のとき、音が上がるにつれ息の量、もしくは声を大きく出してもいいものなのでしょうか。

A.高い音にいくに連れて音量が大きくなるのはしぜんな原理です。ですが、無意識ではいけません。自分のテンション・感情に流されて闇雲に歌うのではなく、歌い手ならば息の量・音量をはじめ、表現においてまですべてコントロールできなければなりません。…

Q820.よい声とは、どのような声なのでしょうか。

A.この質問の答えは難しいです。私の見解としては、よい声は声帯の声門がしっかり閉じて、声帯がバリバリと振動している声がよい声だと思っています。さらに深く言えば、その方にしか出せない声があるのです。誰かの物まねではなく、その方の本来の声を出…

Q819.強いパワーのある声を出したいのですが、どうしたらよいのでしょうか。

A.最初は普通の音量だった、若しくは弱い音量だった声を、段々に訓練して育てることで、声の力やパワーを増していくのです。間違っても、重く押したり、必要以上に掘って、その場だけしか使えない声にはならないように、充分気をつけて下さい。

Q818.自宅で練習をするときに、鏡やキーボードなど、どこをみながら練習すればよいのでしょうか。

A.窓の外の景色(それもできるだけ遠くの方)を見ながら練習することをお勧めします。遠くのほうにある一つの建物、陸橋、木々…等に狙いを定めて、あたかもその目標物にまで声を届かせるつもりで練習を行うのです。よく「声を遠くまで響かせるようなつもり…

Q817.アゴに力が入ってしまうのですが、どうしたらよいでしょうか。

A.普段からアゴを左右に動かしたり、回したりなどのストレッチと、声を出す前にアゴに手をおいておくのも一つの手です。

Q816.横隔膜の動き(腹式呼吸)の一貫として、ろうそくの火を消すようにという感覚がつかめないのですが、どうしたらよいのでしょうか。

A.そのイメージに集中して練習するようにしてください。

Q815.一流のプロ歌手は、高いキーでも、顔、口、舌、のど、首に力は入れないのでしょうか。意識して、力を抜いてトレーニングすることは大事でしょうか。

A.最初は意識してやりますが、トレーニングで繰り返すうちに、無意識に力が抜けるようになると捉えてみてください。それには時間がかかります(個人差があります)。一流の人たちは、それが無意識にできているということです。