発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

Q632.呼吸や発声のしくみを知る必要はあるのでしょうか。

A.“歌うときはお腹の底から声を出せ”とよくいいます。これをすぐに実行するのは、至難の技でしょう。言葉の意味するイメージがはっきりとしていないのですから、当然ですね。 声を出すための楽器として自分の体のしくみを理解し、声の出るときのしくみを知…

Q631.高校生になったばかりで、どうも声の調子が安定しません。練習してもよいのでしょうか。

A.思春期に起こる体の変化の一つが声変わりです。発声器官である声帯は、第二次性徴期、つまり思春期になると、声帯のあるのど頭とともに、女性は10~13歳くらい、男性は少しおくれて11~14歳くらいで変化します。声変わりはこれに伴って起こります。 声変…

Q630.のどが乾きやすいのですが。

スタジオなどは乾燥しているため、こまめに水分をとることも必要です。しかし、実際に水を飲めない時や場というのはでてきますから、やはり自分の唾液がきちんと分泌するようにしておくことです。 たとえばウーロン茶は水分を奪ってしまうと、避ける人もいま…

Q629.理論や考え方を学ぶことで、表現が片寄ったものになるということはないのでしょうか。

私のところは歌いたいように歌わせています。そこをどうすればよいかと、人の表現を押しつけられたがっているのは、習おうとする人のように思います。 日本人にはていねいに教える先生が評判がよいのですが、そこで片寄っていくのだと思います。私も理屈や思…

Q628.シャウトのとき喉を締めてしまうので、声が出にくくなります。

本当のシャウトというのは、やったあと、すぐに普通の声に戻せるものです。シャウトしたあと、バラードで歌っても喉をやられないところでないと駄目です。その分、体を使いますが、高い音になるとそれが響いてきます。

Q627.男女で声の差はありますか。

女性の方がわっと声がでてこないとか、パワフルにでないというのは、これは日本人の声しか聞いていないからです。外国いったらそんなことは全然ありません。女性も体が小さいのに、すごい声をだしています。そういうCDを聞いてみてください。 男女差というの…

Q626.息を吸った後、吐く前(声にする前)に変に意気込んでしまい、しぜんな感じの声立てができません。空気を吸った後、力むことなく、ごくスムーズに吐くためには、どんなことに注意すればよいでしょうか。

A.呼吸に関しては、力む必要がないということ、吐くときに吸った体のフォームをくずさずに吐くことです。息抜きにならないようにします。感覚としては、しっかり声を出すときと同じであること。特に、吐くときのフォームに注意をはらってください。

Q625.オペラ歌手とポピュラー歌手の声のトレーニングメニュの違いなどありますか?

オペラは声楽のトレーニングが必修ですが、ポピュラーはそれぞれです。声に関しても、ポピュラーはバラエティがあり、出し方もさまざまです。

Q624.鼻から息を吸って口で吐いているのでしょうか。

A.鼻呼吸が一般的ですが(特に指導上は)、歌手の場合、実際には口呼吸が併行して行なわれていることが多いです。私は吸うというより、お腹に入る入り口として、口と鼻を区別させていません。(理論と現実の異なる例です)

Q623.鼻声はいけないと書いてありましたが、多くの歌手の方が鼻を使った発声をしていませんか。

A.一般の方への用語として、一般的に鼻声はよくないというレベルで述べています。鼻を使った発声を否定しているのでなく、(極端な)鼻声をやめるということです。鼻に抜く声、鼻にかける声、鼻声、鼻の詰まった声などは、人によって使い方が違うので、閉…

★Q622.歌っていると音がはずれ、人に言われるまでわからないこともあります。音痴なのでしょうか。

ピッチ(音高)や音程がうまくとれない人のことを一般的に音痴といっています。調子っぱずれなのに、本人はちゃんと歌っているつもりで、いっこうに気づかないとなれば問題です。 耳が悪いための音痴とは、音階を正しく理解し、記憶できない人のことです。こ…

★Q621.よく音が下がるのですが、音感が悪いのでしょうか。

声を出すときにピッチや音程にずれが生じるのは、イメージがあいまい、息でしっかりと支えられていない、声立てが悪い、共鳴が悪いなど、いろんな原因があります。 歌の中の終わりの方が乱れるという場合は、呼吸が安定していないということなので、息のトレ…

★Q620.私は歌っている途中でリズムが狂うのですが、どのように直せばよいでしょうか。

音楽はいくら複雑なメロディがついても、一定のテンポとリズムパターンを乱してはなりません。とはいえ、そこで感情を込め、部分的にメロディやリズムをフェイクしてもよいのです。そのズレこそが、個性であり、歌唱の本髄なのです。しかし、テンポの感覚を…

★Q619.リズム感は生まれつきのものですか。リズム感をつけるトレーニング方法を教えてください。

音楽にとってメロディ(旋律)、テンポ(速さ)、リズム(拍子)は大切な要素です。リズム感に遺伝的な要素がないとはいえませんが、後天的な環境が大きく影響していることは確かでしょう。 普段からノリのよい音楽を聴き、体でリズムに慣れるように心がける…

★Q618.歌のなかでリズムと呼吸の合せ方がうまくいきません。何かいいアドバイスはありますか。

日本人の歌は、音符(音の高さと長さ)をつないだメロディに、一拍一音(最近は違うようにつけているが、基本的には一音をいくつかに分けただけで、同じように母音中心)で、ことばをつけ、そのことばの描いた情景を伝えます。海外では、音(息)の強さ、音…

★Q617.フレージングとは何ですか?

フレーズとは、一息で言うまでの間、ブレスとブレスとの間を示します。音楽では音楽的にまとまった一つの群を示します。フレーズのつながりによって音にさまざまな表情が出てきます。この場合のフレージングとは、音楽的に聴かせられる音の流れをつくること…

★Q616.声をキンキンと響かせて歌っている歌が、あまり好きではありません。どうして響かすのでしょうか。

声も、声帯だけでは、喉頭原音と呼ばれる、鈍い音にすぎません。この喉頭原音が響いて、話し声や歌う声となるのです。響くことは、声を伝えるときには、なくてはならないものです。 音は空気中を伝染するのですから、声の響かせ方は、重要な要素となります。…

★Q615.私は声を張りあげて歌えません。歌に声量は必要なのでしょうか。

結論からいうと、声量はあった方がよいことは確かです。声を張りあげたくなければ、大きく使わなければよいのです。何ごともないよりあった方がよいのです。それは、聞く方に、次の表現の可能性への期待をもたせ、さらに安定感、奥の深さを感じさせ、歌い手…

Q614.ほお骨あたりを意識して声を出すと、しぜんと軟口蓋の上から眉間にかけての線上の一点に意識がいくのですか。

A.これも個人差があり、一般的には自分が(講師が)よいと感じる方が優先されます。(rf)

Q613.胸のまん中とはどこか。共鳴は体の前面か、まん中か、どちらが正しいのでしょうか。

A.その人の感覚するようにでかまいません。これを明確に区別することもできません。体は一体ですから、箇所は、その人の感覚したものにすぎないのです。(rf)

Q612.歌っているときと発声しているときは、体のどこに意識をもつのでしょうか。

A.トレーニングと歌は切り替えてください。トレーニングは部分的、意識的なチェック鍛錬で、将来の完成を目的とします。歌は、全体的、無意識的な応用です。今の最良を目的とします。

Q611.ヴォイストレーニングは一日のどの時間が効果的ですか。

A.最初は起きてから5、6時間経ってからでないと難しいと思います。人によって違います。何を食べたらよいとか何をしたらよいという問題は、健康法と同じで、自分で知っていくしかありません。本は参考にはなるかもしれませんが、それはそう考える人もい…

Q610.自分の声の出し方が合っているか間違っているか、わからないのですが。

はっきりいうと、迷うくらいならよくありません。迷わず確信できるものです。それは誰かが決めつけるものではありません。トレーナーに「これがいいよ」と言われて「これがいいんですか?僕は絶対違うと思うけれど」という、矛盾はあまり起きません。

Q609.ヴォイストレーニングは効果がありますか。

トレーニングというのは、何かの目的を持たなければいけません。目的に対してやるものですから、効果があるとか、ないということではないのです。どんなトレーニングであれ、目的に近づくためにやるからトレーニングです。 ヴォイストレーニングに関しては、…

Q608.体を鍛えるトレーニングをしていますが、それと声を深くする現象というのは関係あるのでしょうか。声が深くなるにつれ、音がフラットしやすくなったのですが。

声を深くするというのにも、いろいろとあります。たとえば、体の中に声のひびきがこもって、前に出てこない場合、暗い声のときにフラットするようにみてしまいます。明るくするというのは、印象面のことで、発声で音色を明るくすることとは異なります。トレ…

Q607.年を取ると体力的に難しいですか。

年齢は、関係ありませんが、体力的には10代の方が好ましいでしょう。全てに体力や集中力が問われます。 20才すぎた時点まで、何もやった体験がないのなら、本当に本気で何かやりだすことが必要でしょう。また、観客より気力がないといけません。そういうとこ…