発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

06.声量/フレージング/シャウト

Q. 口を大きく開けると、声が大きくなるのでしょうか。

A. 口は、声と息が通り抜けるところですから、目一杯、開けても、あまり変わりません。共鳴が変わるくらいです。音色には関係します。もちろん、小さくした口では、大声は出しにくいでしょう。

Q.弱々しい音しか出ませんが、どうすればパワフルになるでしょうか。

A. 日常の声でも歌声でもよいので、自分が最も出る高さで、できるだけしっかりと声を出していきましょう。長く伸ばしたりメリハリをつけてみたりするとよいでしょう。日常の声も鍛えてみるとよいかもしれません。その人の状態によってかなりトレーニング法…

Q.大きな声を出すと、雑音になります。

A. 雑音というのが、ハスキーな声、かすれた声、嗄声ということであれば、出しすぎということになります。呼吸が強く出て、それに対して、共鳴が整わないわけです。喉を痛める原因の1つにもなります。力いっぱい投げた方が、力を抜いて投げるよりも飛ばなく…

Q.ナレーションの教室で、声のヴォリューム調整がよくわかりません。声が小さいと指摘されたので声を大きく出してみると、そこまで大きくしなくてよいと言われます。

A. 声が大きい・小さいといった表現は、とても抽象的で判断基準が難しいものです。声が強い・弱いとか、声が明るい・暗いなどの表現もしかりです。 そもそも一般的な基準もないですし、教室でもあなたの主観的な判断と、聞き手の客観的な判断も当然違ってき…

Q.声門を強く閉めることによって、大きな声が出るのでしょうか。

A.確かに、声を強く出すためには、声門が強くしまって強い呼気圧を通すということになります。ただし、生理学的には、声帯が閉鎖している時間が長いということで、強い息でぶつけるようにして出せばよいということではありません。せりふや歌に使うのですか…

Q.なぜ、ヴォイストレーニングやヴォイストレーナーの指導で、声を鍛えることが述べられていないのでしょうか。

A.声を強くするということは、かなり個人差や、目的、レベル、さまざまな要素が関与するので、一般的には述べにくいものです。筋トレのように、何も考えないで、無理にトレーニングして、喉を潰すような人もいるからです。年齢やこれまでのキャリアによって…

Q.音の大きさというのと強さというのは違うのでしょうか。

A.音の大きさというのと強さというのは違うのでしょうか。 音圧、音の強さ、大きさ、ヴォリュームということでは、同じです。音響的、物理的な定義ではそうなります。ただし、使うときに、それをわけている人もいると思います。どちらかを、発信源の強さ、ど…

Q.声帯の筋肉を鍛えることで、声は強くなるのでしょうか。

A.確かに声帯も筋肉なのですが、あまりそのように考えない方がよいと思います。むしろ声を出したり歌ったりしていないと、弱くなっていくというくらいに理解しましょう。ジムなどでスポーツのために鍛える筋肉の筋力は、直接に力を出すことに使いますが、声…

Q.声を張り上げる練習というのは、やってはいけないのでしょうか。

A.その人のレベルや状況、必要性、目的によります。というのは、実際に、せりふなどでは声を張り上げるという場面はたくさんあるのに、全くやっていないと、それに対応できないことが多いからです。歌においても、そこまでではありませんが、類似することも…

Q.舞台の方からテレビに出演するようになると、声の使い方を注意されました。☆

A.舞台の声は、遠くのお客さんに伝えるものであり、テレビなどの場合は、近くにいる人に話しかける場合が多いです。その距離に応じて、声の調整をしなくてはなりません。むしろ、舞台での会話などは、相手に話すのでなく、お客さんに聞かせるという、とても…

Q.小さな声をうまく使うには、大きな声の練習をした方がよいのでしょうか。

A.トレーニングということであれば、大は小を兼ねるというような考え方が当てはまるときもあります。ただ、大きな声を出していないと、伝わっている気がしないとなると、問題があります。小さな声を使う必要が多いのであれば、大きな声が出せるようにしつつ…

Q.大きな声を出せといわれて、大きな声を出しても、同じだといわれます。

A.どのぐらいの大きさを求められているのかにもよりますが、大きな声というのが、ヴォリュームでなく、もっと力強くとか、響くようにというような意味のことも多いはずです。大きな声を出してる以上に、大きな声でいうのは出ないわけですから、表現の効果を…

Q.大きな声を出すと、喉が痛くなったり、声が枯れたりします。

A.大きな声を出すと、喉が痛くなったり、声が枯れたりします。 誰でも、自分の能力を超えた範囲の声を使うと、そこに無理が来て、痛めたり状態が悪くなったりするものです。調子のよいときに、2、3割ぐらい無理するのはよいですが、喉の調子が悪くなったらす…

Q.声量のデシベルを測りながら、発声したりクレッシェンドをかけたりするのはよいのでしょうか。

A. 何でも試してみるのはよいと思います。ただし、声量というのは、自分のコントロールの度合いに応じて決めるべきものです。特にマイクがある場合は、質の方が大切で、声質、つまり音色を中心に考えましょう。どの練習でもよいのですが、歌の中でテンポを…

Q.声量を出すために大きな声を出すなとか胸で響かせるなと言われました。

A. 歌の場合、声量は共鳴によって変わりますから、がなったように喉で大きな声を出したり、無理に胸に響かせてもうまくいかないことが多いのでしょう。声量はヴォリュームですから、大きな声、強い声のことを表します。そして共鳴は、声道の中で行われます…

Q. 最近、声量のないヴォーカルが多いように思います。

A. 何よりも、しっかりとまだ声を出せてない人に対して、その状態を歌に使う声と捉えてスタートするからです。もちろん、それでよい人もいます。 昔は、大きな声が出せないと歌手になれないという見方でしたから、選ばれた時点でその条件を持っていたのです…

Q.声の要素のうち、最も大切なのは何でしょうか。

A. 発声の習得段階から見ても、まずは声量、次に声域となり、発音となっていくわけです。ところが、声量や音色というのは、個人差があり、はっきりしないから無視されやすいわけです。

Q.声量のトレーニングをしたことがありません。

A. そこは、呼吸と同じでフィジカルに関することで、フォーム作りの基本になるところです。本来、そこが安定するまでは、表面的なところで声域や喚声区ばかり専念すると、却ってやりにくくなることが多くなります。基礎がスルーされてしまうのです。

Q.なぜ音程トレーニングが入るのですか。

A.教える方からすると、正しい間違いがはっきりしてるところで指導することが、1番受け入れられやすいからです。正されることによって上達したと、思えるからです。

Q.声はどこに当てるのでしょうか。☆

A. あくまで、イメージとしてなのですが、声というものをつかむときに、何かしら、感覚的にわかりやすいことが必要だと思われます。例えばそれを音色という色で例えるのも、その一つです。明るい声、暗い声などのように。 主に使われているフースラーなどの…

Q.以前に出せていた声を取り戻したい。☆

A. 手っ取り早いのは、その頃の録音を聞いて、合わせていくことです。以前に出せていたということは、何かが変わってしまったがために出せなくなったわけですから、そこを追求する必要があります。フィジカルやメンタルや喉の状態もあれば、使い方にもより…

Q.女性の方が男性よりも大きな声が出ないのでしょうか。

A.日本の若い女性の場合、大きな声であまりたくさん話さないことが求められていたので、そうなったといえます。しかし男性の場合も、国際的に見れば、あまり大きな声でたくさん話す人はいないので、似たようなものです。

Q.今の若い人は声が大きく出ないように思います。

A.昔のように、兄弟がたくさんいて喧嘩をしたり、野原を駆けずり回って騒いだような経験がないので、スポーツや武道などで鍛えられない限り、大きな声は出さずに育っています。ですから団塊世代以前の男性などの方がよほど大きな声を使ってきたといえます。

Q.大きな声は、なぜ出せるのですか。

A. 気道の閉鎖によって、息をこらえることができるから力むこともできます。それで力強い声を出すことができます。かけ声などは、大きな力を会得するのと同時に出るものでしょう。サンシャイン池崎が使っている「イエィ」などは、力を出しやすいことばです。

Q.調子がよいときとよくないときでは、同じ曲でもブレスの位置が変わってくるのはダメですか。

A. ただ単に楽しむためだったら、言うことではないかもしれませんが、もし人前で歌を披露するための練習なら、ブレスの位置は全部決めてそれを守った方がよいです。本番で歌うときと「同じブレス位置、同じフレーズの長さ」という環境で練習を行わなければ…

Q.難しいフレーズの前にくると息を節約してしまう癖があります。

A.難しい・大変な部分に備えて体勢を整えたいという本来ならポジティブな思いなのですが、実際はその行為が逆に歌いにくくさせ自分の首を絞めてしまっているのです。これは、知らないうちにつくような「癖」とは少し違うことだと思います。 難しい・大変な…

Q. レッスンのときとは違い、大曲を家で練習すると息が続かなくなります。

A.レッスンではトレーナーと共に発声を行ってしっかり身体を使える状態にし、息が流れやすくなってから曲を歌います。もし、力みがいつもより多ければ発声の段階で緩める作業をしますし、曲を歌っているときも大きな乱れが出る前に軌道修正をしていくので…

Q. 声が小さいといわれます。どのぐらい出せば適性なのかがわかりません。

A.レッスンでいつも声が小さい人に、「もっと出してください」などと言うケースがあります。 その人にとっての「適正な音量」は、生活や仕事の環境で大いに異なるでしょう。声が小さいということは、いつも聞き返されたりするということでしょうか?もしそ…

Q. バラードだと息が続かなくなるのはなぜでしょうか。

A.息が続かないときの理由は、フレーズの始めですでに息を消耗している(多く使っている)、または始めから息が流れていない(少ししか使っていない)、大きく分けてこの二つだと思います。どちらの場合であっても、各フレーズで安定した息を吐く(流す)…

Q.音符をブツギレにしないよう注意を受けます。

A.楽譜を見ると、特に日本語の歌は8分音符の羅列で書かれているため、どうしても一音符一音節のリズムでブツギレになってしまうのが否めないと思います。「この道はいつか来た道」が「こ・の・み・ち・は・・・」と一つ一つの音符がまるで同じ価値で、同じ…