06.声量/フレージング/シャウト
A. 何よりも、しっかりとまだ声を出せてない人に対して、その状態を歌に使う声と捉えてスタートするからです。もちろん、それでよい人もいます。 昔は、大きな声が出せないと歌手になれないという見方でしたから、選ばれた時点でその条件を持っていたのです…
A. 発声の習得段階から見ても、まずは声量、次に声域となり、発音となっていくわけです。ところが、声量や音色というのは、個人差があり、はっきりしないから無視されやすいわけです。
A. そこは、呼吸と同じでフィジカルに関することで、フォーム作りの基本になるところです。本来、そこが安定するまでは、表面的なところで声域や喚声区ばかり専念すると、却ってやりにくくなることが多くなります。基礎がスルーされてしまうのです。
A.教える方からすると、正しい間違いがはっきりしてるところで指導することが、1番受け入れられやすいからです。正されることによって上達したと、思えるからです。
A. あくまで、イメージとしてなのですが、声というものをつかむときに、何かしら、感覚的にわかりやすいことが必要だと思われます。例えばそれを音色という色で例えるのも、その一つです。明るい声、暗い声などのように。 主に使われているフースラーなどの…
A. 手っ取り早いのは、その頃の録音を聞いて、合わせていくことです。以前に出せていたということは、何かが変わってしまったがために出せなくなったわけですから、そこを追求する必要があります。フィジカルやメンタルや喉の状態もあれば、使い方にもより…
A.日本の若い女性の場合、大きな声であまりたくさん話さないことが求められていたので、そうなったといえます。しかし男性の場合も、国際的に見れば、あまり大きな声でたくさん話す人はいないので、似たようなものです。
A.昔のように、兄弟がたくさんいて喧嘩をしたり、野原を駆けずり回って騒いだような経験がないので、スポーツや武道などで鍛えられない限り、大きな声は出さずに育っています。ですから団塊世代以前の男性などの方がよほど大きな声を使ってきたといえます。
A. 気道の閉鎖によって、息をこらえることができるから力むこともできます。それで力強い声を出すことができます。かけ声などは、大きな力を会得するのと同時に出るものでしょう。サンシャイン池崎が使っている「イエィ」などは、力を出しやすいことばです。
A.難しい・大変な部分に備えて体勢を整えたいという本来ならポジティブな思いなのですが、実際はその行為が逆に歌いにくくさせ自分の首を絞めてしまっているのです。これは、知らないうちにつくような「癖」とは少し違うことだと思います。 難しい・大変な…
A.レッスンではトレーナーと共に発声を行ってしっかり身体を使える状態にし、息が流れやすくなってから曲を歌います。もし、力みがいつもより多ければ発声の段階で緩める作業をしますし、曲を歌っているときも大きな乱れが出る前に軌道修正をしていくので…
A.レッスンでいつも声が小さい人に、「もっと出してください」などと言うケースがあります。 その人にとっての「適正な音量」は、生活や仕事の環境で大いに異なるでしょう。声が小さいということは、いつも聞き返されたりするということでしょうか?もしそ…
A.息が続かないときの理由は、フレーズの始めですでに息を消耗している(多く使っている)、または始めから息が流れていない(少ししか使っていない)、大きく分けてこの二つだと思います。どちらの場合であっても、各フレーズで安定した息を吐く(流す)…
A.楽譜を見ると、特に日本語の歌は8分音符の羅列で書かれているため、どうしても一音符一音節のリズムでブツギレになってしまうのが否めないと思います。「この道はいつか来た道」が「こ・の・み・ち・は・・・」と一つ一つの音符がまるで同じ価値で、同じ…
A.私自身は「大きい声」ではなく「しっかりした声」という表現をしています。恐らく他のトレーナーもやみくもに「大きい声」を出してとは言わないと思います。自分の中でいつのまにか”発声=大きい声”という概念ができてしまっていたかもしれませんね。そう…
A.フレージングを作りやすくするには、日本語の感覚で音楽をとらえずに、外国の曲、たとえば英語やカンツォーネの曲で練習していくとやりやすいと思います。 どうしても、日本語は単音節の連なりで言葉が構築されているので、八分音符の羅列のような単調な…
A. 一つ一つの音符を正確にとらえて歌えるようになってきたということなのかもしれませんが、そのような歌い方ですと、音楽に抑揚がなく、まるで棒のような音の連なりになってしまいます。フレーズの中にある音それぞれには言葉がついており、大切にすべき…
A.共鳴させ、より大きくすると声量になります。質をよくするところに、コントロールするのが最終目的です。小さな点を絞り込んで、きちっと集めていくようなイメージが望まれます。
A.マイクで補われるために声量はいらないと、犠牲になることも多いようです。しかし、声量は、実力をアピールできる要素の一つです。説得力もマイクの入り方も違ってきます。理想は、声量、声域、長さ、それぞれの総合力でみるものなのです。しかし、現実…
A.音を重厚に響かせずに、軽めに歌うことでフレージングが進めやすいというメリットがあります。一音一音しっかり歌っていると、それぞれの音の充実感はあるかもしれませんが、音が流れるように進みにくいです。軽めに歌うことでそれぞれの音符が次に向かう…
A.あります。トレーニングで最大に出せる音量以上のものが、せりふや歌のなかで出てくることはありません。声のパワーをつけたければ、声量の最大レベルを捉えていくトレーニングとしてやっていきましょう。(♭б)
A.歌えてくると、だんだん音一つ一つを明確にして歌わないといけないと思い込んでいる方、音がつながってレガートにならない方、音が一つ一つ止まってしまう人がいらっしゃいます。 考えられることは、音符を見ながら歌っているため、その視覚的印象を忠実…
A.音階練習をしていると、音を一つ一つ区切って階段をつけて上行下降させて歌う人がいらっしゃいます。これは喉の中で、何が行われているかというと、声帯が滑らかに次の音を作るのではなく、一回一回離されてまたくっついてという作業を繰り返しています。…
A. これには太く強く大きく、音色を統一したベースの声が必要です。さらに、もう一つ、ことばを伝えるためにことばでフレーズを成り立たせ、その伝達力を失わずにメロディを処理することです。 外国人の歌い手が日本語で歌うのを聴くとよくわかります。イン…
A.フレージングは、句節法、句切り法で、フレーズの切り方、フレーズの作り方です。文章上の区切りでなく、その文意を伝えるために効果的に区切る方法、ないしは伝え方ということになります。人の心を動かすためには、句読点に忠実に話せばよいというもの…
A.日本語の曲の場合は一音節に一つの音符がついているか、その音符が少し長くなているというのがほとんどなので、結果的に、音が一つ一つぶつ切れのようになってしまうのは仕方ないことかと思います。しかし、そのぶつ切れになりやすいフレーズをいかに、き…
A.がんばることは、必ずしも悪いことではなく、むしろいろいろとよいことを招いてくれることもあります。声に関していえば、多少がんばることは、発声関連の器官が少しずつ強化されることが少なくないので、レッスンでの確認をしつつ、推奨することの方が多…
A.声がある程度出るようになって来たら、歌をうまく聞かせたい、表現力を身に着けたいと思われるのではないでしょうか。 多くのトレーナーは「フレージング」という言葉で曲の表現力をつけていくように指導していると思いますが、このフレージングをうまく…
A.声がある程度出てきて安定してきたら、次は表現力を求められます。しっかりと声を出そうと訓練してきたら、音をしっかり支えようという意識も働き、音が棒のように、ただまっすぐ伸びてしまうかもしれません。訓練の段階ではそれでもよいのですが、そこか…
A.向こうの歌い手はしゃべるように歌います。シャウトして吐き出すようにしても歌いあげているようにならないのは、感覚に基づくものなのです。これは、私たちが聞いているときには、かすれて低く歌っているように聞こえるのです。しかし、合わせて歌って…