発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

13.知識/医学/科学

Q.軟口蓋も硬口蓋も筋肉なのでしょうか。

A. はい。ただし、軟口蓋は筋肉で自発的に動けますが、硬口蓋は、硬い骨で、頭蓋骨の下にあたります。

Q.喉は、開こうとしたら、開くものなのでしょうか。

A. 発声とか歌うときに、そのような状態に感じるということで、自分の意思で開くわけではありません。喉が開いているというようなイメージは、詰めていない、固めていない、力を入れていないことです。声楽では、軟口蓋をあげ、喉頭を下げ、共鳴する声道を…

Q.発声する器官なのに、発声がこんなに難しいのは、どうしてでしょうか。☆

A. 発声そのものはそんなに難しいわけでなく、発声をコントロールするのが難しいということです。また、発声する器官と言っても、元は、そんな機能はなかったわけです。今でも、誤嚥しないために、飲食物が肺に入らないようにするための働きの方が、中心で…

Q.喉の奥を開けるという喉の奥とはどこでしょうか。

A. それは口腔の後ろのほう、咽頭を含んだところです。

Q.声帯には直接、飲食物は当たらないので、飲食物の影響はないのではないでしょうか。

A. 確かに、のどあめやトローチでも、直接、声帯に働きかけるわけでもありませんから、誤解されているところも多いです。しかし、そうは言っても、空気は声帯のところを通っていますし、温度なども伝わります。影響がないということは考えられないわけです。

Q.声帯は筋肉ですから、疲れたら、アイシング、冷やした方が効果的ではないのでしょうか。

A. 確かに筋肉なのですが、筋肉としての使われ方は、かなり特殊です。一般的に、筋肉の炎症、痛みを収めるのには、温めず、一時的にアイシングをします。ですから、もし冷やすというのなら、その時には、声を出さないことです。

Q.氷の入った飲料をがぶがぶ飲みながら歌っていると気持ちよく声が出ます。

A. かなりの個人差や若さもあるとは思われますが、後日のことを考えると、勧められることではありません。後日というのは、その後のこと、あるいは、将来的に、ということです。喉が熱くて、冷やすと気持ちよいというのであれば、発声に負担がかかっていま…

Q.発声のためには、唾液がたくさん出た方がよいと思うので、そういう飲食物がよいと聞いたことがあります。

A. 確かに、唾液は適度に分泌していないと、発声にはよくありません。だからといって、その量が多すぎるのも問題です。口内が乾燥しないようにということです。飲食であまり影響を与えられないようにしたいものです。

Q.プロでも、お酒をひっかけながら歌っている人がいますが、よいのでしょうか。

A. その人の体質にもよりますし、演出や気分のノリもあるのかもしれません。 トレーナーの立場としては、勧められるものではありません。個人差がありますが、利尿作用があるので、喉の水分が失われて発声にはよくない状態になりやすいからです。 後でのリ…

Q.お酒を飲むと、血流がよくなって歌いやすくなるのではないですか。

A. もちろん、血流はよくなりますが、実際には、水分を奪っていくわけです。喉が渇くのがその証拠です。決して柔軟に喉が使える状態ではないわけです。声帯を乾燥させてはなりません。

Q.水商売の人の声が、低くハスキーなのに憧れます。

A. お酒が原因で、喉が荒れてしまっている人もいます。飲んでいて、話したり歌ったりすることが多いと、そうなりやすいのです。職業病ですから、あこがれてもまねないことをお勧めします。その声では、声量、声域に不利になりやすいからです。

Q.声楽の場合、どういうメカニズムで、喉頭を高い位置に持ってこないで出すのでしょうか。

A. 胸骨舌骨筋や胸骨甲状筋など喉頭を下げる外喉頭筋で、喉頭の位置を低く保つことができます。甲状軟骨を前に引き出し、輪状甲状筋が声帯を伸ばします。気管や食道も茎突咽頭筋も関係します。

Q.軟口蓋というのは、口の中の大きさを調整するためにあるのでしょうか。

A. 生理的な役割は、ここでは述べませんが、軟口蓋を上げることによって、舌や喉頭が下がります。あくびの状態や飲み込むときの最初の状態です。これを声楽では、基本の状態として練習させます。いわゆる歌唱発声の理想状態です。逆に軟口蓋が下がると、喉…

Q.喉が開いてるとは、どんな状態なのでしょうか。

A. 舌がべったりと低い位置で平になっていて、顎が楽に開かれ、軟口蓋が上がっている状態です。

Q.外喉頭筋は、発声のときも関係するのですか。

A. 外喉頭筋は、嚥下作用を助けます。喉頭を引き上げ、食べ物を食道に入れます。喉頭を低いところに保ったり、喉を開いた状態に保つのにも、この筋肉が、関係します。

Q.高い声を出そうとすると喉頭が上がるのが普通ではないのでしょうか。

A. 高い声を出そうとすると喉頭が上がります。それがよくないというのは、声楽の考えであって、世界のさまざまな音楽では、喉頭をあげて高い声を出している場合も多いわけです。 ただし、ヴォイストレーニングで、発声を学んでいくときには、喉頭を下げるの…

Q.なぜ高い声を出すと、喉頭があがるのでしょうか。

A. 高い声を出すときには、輪状甲状筋(前筋)が働き働きます。甲状軟骨を引っ張って前傾させ声帯が伸びます。すると喉が緊張するわけです。この状態では、喉に力が入り、喉頭を締め付けてしまうわけです。

Q.発声をギターの弦で例えて説明しているのは、正しいのでしょうか。

A. 音の発信する原理という意味では、参考になるでしょう。ただ、弦の場合、多くの場合は、長さで説明されているようですが、長い場合、太い場合、張り具合が弱い場合に、音は低くなります。声帯の場合は、発声するときに、長くなりますが、音が高くなるの…

Q.声帯はゴムのように引っ張れば緊張して高くなり、緩めれば弱くなると教わりました。本当でしょうか。

A. 確かに声帯を伸長させることによって、緊張度が高まり、高音が出ます。ただ、2枚の声帯ひだの間を通しての空気音ですので、同じ原理での音ということではありません。このときに、高い音はギリギリ切れるまで張ることができますが、低い音は伸びきったと…

Q.声や歌に遺伝は関係するのでしょうか。

A. 音楽は三代に遺伝するといわれることがありますが、どうも教育環境に思えます。声や歌に関しての遺伝については、研究も実証もされていないと思います。少なくとも、世俗的な権力で、歌い手は育っていない、二世や三世でも、遺伝的な要素は少ないと思い…

Q.片づけると整理するは、どう違うのでしょう。

A. 片づけるというのは、しまうことではないかと思います。しまうというのは、整理するというよりは、どちらかというと、見えないようにするような感じがあります。整理はごちゃごちゃなものに秩序を与えることで、ポジティブな感じがします。

Q.つい飲んでしまって、は、日本人らしい表現でしょうか。

A. 飲んでしまうというのは、自分の意思とは関係なく、そのような状態に追い込まれたということで、自分の責任を回避している点では、言い訳であり、自然の成り行きでそうなったという点で、日本らしいと思われます。

Q.日本では、謝るときには理由をつけない方がよいのでしょうか。

A. 確かに、謝るときに、くどくど理由を述べるのは、よい印象を与えないでしょう。しかし、欧米であれば、理由をはっきりさせることの方が重要でしょう。理由を聞かないと、わからないからです。

Q. 音楽と医学はどのように関わっているのでしょうか。☆

A. ギリシャの神話のアポロンは音楽の神であると同時に医学の神です。アートとは、芸術であるとともに技術という意味です。医学は、肉体が、健康な状態ということを下から支えます。音楽は精神が高まるように人間の能力を伸ばそうとします。

Q.なぜヴォイストレーニングのヴォイストレーナーが国家資格にならないのでしょうか。

A. 国家資格となると、それなりのエビデンスが必要です。民間の資格としてはいろんなものができていても、そこには大きな壁があります。 ヴォイストレーニングで、エビデンスが出るようなことがあるとしたら、かなり限定した対象に対して行う必要があります…

Q.失語症とはどういうことでしょう。☆

A. 脳の損傷で言語能力が失われた状態です。構音障害や、記憶障害、認知症などは、失語症に含まれません。文法や音韻などの言語能力向上に関する脳内処理機能が失われた状態です。つまり、話す、理解する、書く、読むの4つです。

Q.失語症の原因は何でしょうか。

A. 最も多いのは、脳梗塞や脳出血など、脳卒中です。言語を扱う大脳の左半球の障害の結果、起きます。右半身の麻痺を伴うのもよく知られています。

Q.認知症に、音楽は有効なのでしょうか。

A. 認知症での有効性が確立しているのは、運動、なかでも有酸素運動です。歌うことなどはそれに直結しています。懐メロなどでは、回想法として使えます。昔の気持ちを追体験することによって、記憶や心の安定につながるものです。うまく歌うことは、認知刺…

Q.認知症とは、物忘れのことでしょうか、それが多くなりますか。

A. それは、健忘症というもので、それだけではありません。認知症というのは、生活障害にまで及びます。後天的に獲得した知能が、脳の器質的障害によって持続的に低下した状態と定義されます。つまり、持続的ですから、一時的ではないということです。

Q.認知症は、診断名ですか。

A. 違います。腹痛や頭痛のように、症状を表すのに過ぎません。ですから、原因の疾患があるわけです。それによっては治る認知症もたくさんあるわけです。