2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
A.ヴィブラートは18世紀頃まではトリルや装飾音として扱われ、ヴィブラートのない歌い方が主流でしたが、20世紀以降、自然なヴィブラートをつけて歌う歌唱法で歌われるようになってきました。もともと人の話し声にはヴィブラートはかかりません、歌にして…
A.指導者があるイメージを演奏者に与えることは1つの有効な手段であると云えましょう。しかし演奏者がそのイメージを具体化する方法を知らなければ、せっかく与えたイメージも演奏には反映されずに終ってしまいます。イメージを与えるだけではなく、その…
A.発声の初歩の段階では、「声をきたえよう」という考えは持たないほうがいいです。最初にそういう考え方で入った人はうまくいかないことの方が多いという印象を受けます。筋力トレーニングでも、フォームが悪いと、つけたい箇所とは違う部位の筋肉がつい…
A.海外のオペラ歌手の映像を見たことはありますか。体の拡張がとても大きく、息を吸うときに音が聞こえる人もいます。このような映像を見ると、響きばかりに固執して声のスケールが小さくなっては意味がないことがわかると思います。喉で詰めやすい声にも…
A.私自身は地声-裏声、胸声-頭声-ファルセットの使い方をけっこう相手や業界に合わせて、先方が使うように使っています。音声生理学などでも、新しい本にはそれぞれ定義があるのですが、訳語であるから、混乱させられるし、男性と女性でも考え方が違うし、…
A.私自身、裏声とファルセット、頭声の区別については正直厳密なことは答えることができません。その区別の仕方も統一されていないようです。低声から高声に向かってあげていくときに、よく「声がひっくり返る」という状況がありますが、ひっくり返る前が…
A.地声は声楽的な発声ではなく普段話す声のまま歌う状態で、喉が開いてない(声帯がよく閉じていない)状態なので喉頭に負担がかかります。そのため、ある一定の高音に達するとその負担に喉が耐えられず、力をぬかざるおえなくなります。その状態が裏声で…
A.地声というのは胸声発声の声〔日頃おしゃべりする時の声など〕で、裏声は頭声発声の声だと考えます。 ファルセットは、変声期を終えた男性の声がわかりやすいと思われますが、頭声の感覚とはまた違う声で、実声とも違う、もっと後方に抜けた感じの声です…
A.地声は、いつも、話している声のことです。裏声は、地声の反対語ではないかと思います。普段、話している声よりも、はるかに高い声、という認識でいいと思います。ファルセットは、息を吸いながら、声を出してみてください。それが、ファルセットの響き…
A.裏声、ファルセット、頭声の区別というのはそれぞれで違うと考えます。それぞれが師事してきた先生がたでも言い分は違うと思います。 私の場合これまでは裏声とファルセットは同意語、頭声は地声とファルセットがミックスされた声という認識でいました。…
A.これに関する問題は、男女や、発声のメソードの微妙な違いなどにもよって、用語使用の混乱自体が根底にあることを、まず、押さえておいていただきたいと思います。 さまざまな使われ方をしているなかで、同じことばが違うものをさしたり、違うことばが同…
A.まず、裏声とファルセットの違いについては様々な見解がありますし、発声テクニックとして別物と考えた場合シンプルな考えができなくなるということもあります。のでこの二つを特別に分けて考えないようにしたいと思います。地声は、喉声のような印象も…
A.基本的にポップスでは地声を中心にトレーニングしていきます。また声楽では裏声でトレーニングしていくと思うのですが、だからといって地声で歌うことに役立たないのかといったらそうではありません。声楽においては、しっかりと体を使い、体から声を出…
A.発声時に鼻をつまんでもらったのは、地声も裏声もどちらも鼻にかかってしまっていたためであり、mix voiceとは関係ありません。また決して「地声のため」でもなく、発声全体のためなのです。本来、声は息の流れにのって前に出ていくところを、その息が前…
A.「のどを開けていることを意識して」とありましたが、貴方自身、喉を開けるために具体的にどのようにしていますか?私自身はレッスンではなるべく「喉を開けて」ということは言わないようにしています。喉を開けようとする意識が逆に喉を硬くしてしまう…
A.支えに頼らずに楽に声が出せる喉の状態でなければ、支えを使っても、よい結果はあまり期待できません。 実際のところは、レッスンの中で、確認することが大切ですが、とりあえず安全な方法は、喉を脱力して取り組むことでしょう。また、ウォーミングアッ…
A.一人で練習し続ける。これほど声にとって怖いものはありません。前回も書かせていただきましたが、声というのは出している自分が聴いている声とお客様が聴いている声は違います。ですから常に第三者に聴いてもらえる状況を自分で作り出さなければいけま…
A.単純に自分のテクニックを磨くこと以外にもっと大事なことがあります。今の自分の声を判断してもらうことです。人間は自分の声を実際には正確に判断することができません。 自分が聴いている声と人が聴いている声は違うからです。ですから私達歌い手は常…
A.まずはレッスンを休まないことだと思います。内耳と外耳という言葉がありますが、内耳とは自分に聴こえる音、外耳とは外に出ている音のことです。つまり自分の声は自分が聞いている音と人が聞いている音で差がある、もしくは違うということです。これは…
A.私のレッスンの場合は、声を出す前の吸気を大事にレッスンで取り扱います。これがうまくいくと喉が開いて甲状軟骨が下がり深いこえのポジションがうまく作れるからです。 声を使うジャンルは多種多様ですから、一概にこれが正しいとは言えないのですが、…
A.私個人の見解ですが鼻呼吸でも口呼吸でもどちらでも構いません。私自身は口呼吸でブレスをとっています。これはその人の癖や吸い方、力み方、発声にも繋がってくるので、その人に合ったブレスを指示するトレーナー側の問題でもあります。 吸気することで…
A.朗読の際の表現として気をつけていただきたいことは、スピード、間、高さ、強弱が常に変化して、聞き手を飽きさせないようにすることです。朗読に関しては、高さと強弱を誇張しすぎるとオーバーになりすぎることがあるので、とくに、スピードと間に注意…
A.ブレスの使い方のみならず声帯の働きを改善する事で更に繊細で変化に満ちた歌唱技術が存在するのではないかと考えるのはあながち間違いではありません。 声帯は側筋、横筋などの働きにより披裂軟骨が回転する事で開閉します。人為的にこれらの開閉を操作…
A.昔の発声では、ブレスの圧力や勢いなどに依存する歌唱技術が昔は特に求められていました。また現在に至るまでこの方法は受け継がれているといっても過言ではありません。19世紀に隆盛を極めたベルカントオペラなどに見られるアリアのカデンツなどを聞く…
A.歌手として世界的に活躍した方々が晩年に後進の指導にあたることは常ではあります。しかし、これは不思議なことですが、大歌手から習った歌手で大歌手を超えるほどの歌手になった人は記憶にある限りほとんどいないという事実もあります。大歌手には本人…
A.発声と表現は、別のものとして考えるべきではないと思います。つねに隣り合わせだと思ってください。オペラ歌手は、よほど天然声の歌手でない限り、オペラの最初から最後まで発声法のことを考えながら歌っています。本番でもそうです。だからといって表…
A.休符の時に集中力を切ってしまう人がとても多く見受けられますが、音楽は休符にも表現の意味があります。驚いた表情で声にならない休符、沈黙のなかにも何か考えている様子、切迫感をあらわすための細かい休符、など、休符も表現方法のいろいろある「生…
A.食事を考えてみましょう。人の身体は無意識にでも都合良く働くようにできていて、物を食べるときは気道の方へ食べ物がはいらないように自動的に声門、つまり気道へ繋がる道が閉じられます。水や唾を呑んだ時にむせたりするのはこの仕組みがうまく働かな…
A.人に物事を伝授する際に肝心なことは、科学的で普遍的であることでしょう。昔から、いわゆる習い事は難しく根気のいるものとされてきましたが、目視できるものならともかく、姿かたちの見えぬものとなればなおさら理解の行きやすい絵解きがもとめられる…
A.まず声というものは聞こえていても姿かたちとして見えない、と云う根本的な問題点があることを認識しなければなりません。歌を教えるとき、教師は具体的な形を示したり、見分けたりするわけにはいかないので、生徒に一つのイメージを与えようとします。…