2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧
A.日本には「会話」はありますが、「対話」はないと、よくいわれています。舞台やTVでは「対話」が必要です。簡単に言うと、身内では「会話」、第三者に伝えるのが「対話」です。これは日本語にはないので、つくらなくてはならなかったのです。日本人は…
A.日本では、農耕生活のため、長老政治の封建的な身分制度、家族制度が背後にあり、村長、父、長男の言うことが絶対、議論の余地はありませんでした。そこでは、ものを言わなくても通じたのです。相手が異なる意見を持っていることが前提の、異民族の混合…
A.対話においては、まず自分の意見を一方的にまくしたて、お腹から息を出し、強くメリハリをきかせて言い切っていかなくてはいけません。一つの持論を、それなりの長さで言い切るまで、聞き手は黙って待ちます。日本人のように、途中で投げ出しても相づち…
A.外国人と一口に言っても、人種・民族・国家の違うさまざまな外国人の発声があるので、その違いもいろいろです。昔からよく言われているのは、日本人の声は浅い、あるいは、口先だけを使っているということでしょうか。特に英語圏の人々に比べれは、確かに…
A.根本的な問題は、表現、個性、構成、展開などを、芝居や歌にもちこもうとしなかった日本人のドラマツルギーのなさに由来しているのかもしれません。しかし、ルビをふって日本でだけ日本語で歌う外国人の歌の声のしぜんさ(イントネーションはおかしいの…
A.歌や声が目立つのもよくありませんが、歌い方や発声が目立つのは、もっとよくありません。ところが日本の舞台では、それを売りものとし、発声技術っぽいものをわざと披露していることがあります。余興ならよいのですが、どうもステージがもたないから小…
A.そのふしぜんさは、映画の吹き替えやアニメの声優、子役相手の番組の声などにはあたりまえのようにみられます。アナウンサーもレポーターも、あまりしぜんには思えません。そう考えると、部下の上司へのおべっか声も、主婦の電話の話し声や、先生と話す…
A.日本は、音(オーディオ)より、絵(ビジュアル)に厳しく、舞台には成熟より未熟、強者より弱者に情をもつとも思っています。(♭)
A.日本人は、日本の歌で満たされなくなりつつあります。それが顕著なミュージカルのふしぜんさはわかりやすいので、悪意でなく例にとってしまうのですが、いきなり踊り出したり、いきなり歌い出す、タモリさんがネタにされてきた、わざとらしさ、ふしぜん…
A.日本人の場合、音程だけを歌っているような歌唱、高い声はひびかせ、スタッカート気味に歌うという、いかにも声楽もどき歌い方がそのまま表われるのです。誤解がないように言うと、クラシックでなく声楽もどきです。このあたりになると、日本人や日本語…
A.私には、さまざまな人の講演を聞いていた時期がある。その頃、不思議に思ったのは、次のようなことだった。 1.どうして彼らは、人前で二時間も三時間も話ができるのか。 2.二時間も話していて、聞いている人を飽きさせないのはなぜか。 3.彼らと同じ話が…
A.話の内容、組み立て、構成・展開、声のトーン、使い方、聞など、話し方には、人それぞれに特色がある。だから、他の人の講演からは多くのことが学べる。多くの人に手本をとると、さらにわかりやすい。そこに共通のルールがあることがわかるからだ。そう、…
A.人前で話す機会も増やし、「話す力」に関心をもつこと。自分の考えを言葉で伝えることは、そのための最も基本的なことであり、最終的なことである。優れた講師や役者たちと出会い、その話を聞くこと。その人の話を通して、その裏にあるもの、その人を支…
A.声楽家に対して、持つ声のイメージというのは、日本では必ずしも的を得たものではありません。実際の歌手への発声も本場のオペラ歌手とは、やや異なるといってもよいでしょう。しぜんに自分の中心の声を使うよりも、先生に教えられるやわらかな声に傾く…
A.たとえば、「千の風になって」を大ヒットさせた秋川雅史さんがいます。彼を日本の声楽家の代表の例とするのは異論もあるでしょうが、その歌と三大テノールの歌とを発声だけで比べてみてください。新垣勉さんや錦織健さんでもよいでしょう。ロックなども…
A.比較しているつもりです。韓国、中国、ニュージーランド、フィリピンあたりもクラシック、ポピュラー問わず、すぐれたレベルの歌い手が出ています。ですから、欧米VS日本でなく、日本以外VS日本と考えています。しぜんな声の使い手があまりに日本に少な…
A.シャンソンとカンツォーネの中でも違うし、演歌とニューミュージック、ジャズと民謡でも違います。しかし、その中でも人によって違います。大雑把にいうなら、ジャンル別というよりも、二つの声の目指す方向の違い、古いところでは三橋美智也と村田英雄…
A.今ほど音響がよくありませんでしたから、プロになるということは当然、大きな声、通る声が必要でした。(実際には、大きな声、通る声とは違うのですが、そう思われてもいたのです)そのためにも、生まれもっていながらの楽器である声が大きく太いことが…
A.かつてのよい声は、藤山一郎、近江俊郎、淡谷のり子などといえば、おわかりでしょうか。日本では声楽出身、しかも、日本では一流どころの彼らは、むしろ声量を抑えるのに苦労したようですちなみに、声を大小や長短で調整するのも、日本人らしい感覚です…
A.海外との差がわかりやすいミュージカル俳優を見てみましょう。本来は、個人別にみていくべきものですが、大まかな分け方をしてみますと、日本の場合、どうも声楽出身者と役者出身者にくっきりと分けられてしまうということです。 前者は、声が伸びやかで…
A.日本には、声楽の基準に基づいた声をありがたがる傾向があります。ミュージカルで出来不出来や、他人との比較が容易なのは、「日本の声楽」という共通の土俵があるからです。私が「日本の・・・」とつけるときは、世界標準というものがあるとしたら、そ…
A.ベテラン勢は、かつての教え方が若い人に通じなくなったことや、演目にアフリカンリズムなど、これまでの日本の声楽の発声では似つかわしくないものが増えたため、さらに出演者に「声」においても、役者的な要素やより求められるようになったからのよう…
A.呼吸のための筋肉をもっともっと鍛える必要があるようですね。 フレーズを最後まで支えきれない方は、息を吸うときに使う筋肉と、吐くときに使う筋肉を鍛えていきましょう。 普通に息を吐き、吐ききったらさらに、おなかをあと3センチ中に引き入れるよう…
A.息を吸ったときに、どうしても肺に入るものですから、胸郭が上の方に引っ張られて、いわゆる胸式呼吸になっていらっしゃる方がいます。 また、上半身と下半身がウエストのところで分断されて、下半身と全くコンタクトをとれないまま、身体が上に引っ張ら…
A.声が裏返る原因は声帯を動かしている筋肉が弱い、もしくは使うべき筋肉が使われていないということが考えられます。 声帯を動かすのに、地声と裏声では使われている筋肉が異なります。さらには咽頭が上に動きやすいのも声が安定しなくて良くありません。 …
A.私がヴォイストレーニングにあたり、最初に考えたのは、欧米の歌手や俳優の持つ声のパワーとインパクトとの差でした。 それとともに、日本のヴォイストレーニングでの現実の成果、いったいヴォーカルの声そのものは、どうなっているのか、歌唱技術はとも…
A.誰が思い浮ぶでしょうか。私は、一時代前の役者の声となるのです。時代劇俳優やアクションスターによい声の使い手が多かったように思います。歌手の声でも印象に残るのは、独自の音色のあった1970年代くらいまででしょうか。(♭)
A.私はお笑い芸人といわれる人を参考にさせています。確かに朗読家、声優、ナレーター、アナウンサーにもすぐれた人はいます。しかし、どちらかというと、発音、滑舌と日本語アクセント、イントネーションですぐれてはいますが、声の力そのものは、日本で…
A.その人によってやり方も量も回数も、その日によっても違うというようなものです。方法というのは、やり方やメニュではなく、トレニングの理念といった方がよいかもしれません。レッスンでは、基準とそれを満たす材料を与えていくものです。(♭)
A.それは目的や表現の(価値観の)違い、求めるレベルの違いなどからきていることが多いと考えてください。トレーニングが、一日1キロ歩いたら疲れる人が、10キロ歩いても疲れなくなる方法のようなものだとしたら、どう考えてもいろいろな方法があり、…