A.最近、音楽大学の中にポップス科という学科が増えてきました。声のことなら多いに勉強できると思うのですが、ロックの本質を考えると、表現法を誰かに学ぶということには疑問が残ります。教授や講師としてポップス界での大御所や、プロデューサーが直接指導にあたることがあるところもあります。自分の存在、声、パフォーマンスを知ってもらうには都合がいいといえます。チャンスが多いともいえるでしょう。
また大学内でのコンサートも増えますし、音大には大きな演奏用ホールがありますからライブハウスの何倍もの広さの空間、設備、客数で演奏ができます。ジャンルを問わず、演奏家を育てるのに一番なのは本番であり、お客様ですから、歌う場所が無いといっている方から比べると恵まれていると思います。
もう一つは、練習場所が無いために、レッスンの時間しか歌えないといった方もいらっしゃいます。音大では練習室が数多くありますから、こういった面では優遇されていると思います。しかし、路上や駅前で歌っている方たちが、音大のポップス科の学生に劣っているわけでもありません。むしろハングリーさや実践力では、音大生は歯が立たないと思います。学校が様々なことをバックアップしてくれ、演奏日程もきまって、チラシやポスターも作ってもらい、宣伝も大学がおこなってくれるのと、これ全てを自分で行わなければいけないのとでは、実践力も企画力も違ってきます。
音大に進もうとも、大学以外の場所での活動も頻繁にやっていかなければもったいないですね。環境としては恵まれているのですから。(♭Σ)