発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.喉はよくなったけど、発声はよくなくなった。発声はよくなったけど、歌はよくなくなった、せりふはよくなくなったように思います。☆

A.これは、よくあることなのです。その時にどのような基準で判断するのかは難しい問題です。歌はうまくなったがプロでなくなった。歌は売れるようになったが、よくなくなった。歌はよくなったが、バンドは解散した。こうしたことなら、もっとたくさんあります。

医者なら、手術は成功しましたが、命は救えませんでした。というケースがあります。手術の成功件数、あるいは、施術回数が実績となる医者にとって、患者やその家族の想いにどう対処するのかは大きな課題です。10パーセントの生存可能性しかない手術をするかの判断も。

  トレーナーはそこまですべてを委託されず、声について引き受けるだけなので、このあたりの課題にあまり対処してこなかったせいか、ヴォイトレそのものよりもメニュトレを重視しているトレーナーが多くなったと思います。表現抜きに声の判断もありえないのですが。このあたりは、「トレ選」で触れています。(♯)