発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2014-10-08から1日間の記事一覧

Q.一流のヴォーカルは皆、ヴォイトレをやっているのですか。

A.声も歌もまったく何もないところから生じるわけではないのです。ヴォイトレということでなくても、一流の人は、練習のプロセスのなかでヴォイトレを組み込んでいる、本人も無意識に最高のヴォイトレをやってきたということでみています。(♯)

Q.ヴォーカルを成り立たせるのは、ヴォイトレでなくフィーリングではないでしょうか。

A.そうかもしれません。私どもに生来の一流のヴォーカルの論じる資格も意味もありません。ヴォイトレを活かすことで力をつけるという点で、アプローチしているからです。

Q.本当によいものがすぐにわかるなら、どうしてすぐにそうできないのですか。

A.わかるのとできるのはまったく違います。すぐに、すぐれたものと他の人がわかるくらいのものにするのは、どの分野であれ大変なことです。

Q.プロの基準は何でしょうか。

A.私は、トレーニングにおいては、アマチュアの最高のレベルに最低ライン(これは最悪の心身の状態のとき)をクリアできる条件をもっていることだと思います。

Q.確かであることは、大切ですか。

A.基礎は、天才的な能力が発揮できるかというようなことではなく、その前提となる条件のあることです。確実に基本的なことをクリアできること、基本の力をもって調子が悪いときも、確実に最低ラインをクリアできることは、何よりも大切です。

Q.発声の基礎の完成は、何をもってわかるのですか。

A.基礎の力をみるテストをつくれなくはないと思いますが、私は実践的な見地で、声の応用度からみます。つまり、仕事や表現において、確かであるところでみます。

Q.わからなくても基礎は、身についていくのですか。

A.あなたがすぐれているか、トレーナーがあなたにとってすぐれているなら、時間とともに基礎は身についていきます。もちろん、毎日の実践あってのことです。

Q.イメージ、感覚を中心に、と言われます。それがよくわかりません。

A.むしろ、よくわからない、知識や理論で何ともならない、わからないからこそ、イメージや感覚ということばが使われるのでしょう。イメージや感覚をことばでとらえれば同じことになります。わからなくてよいのです。

Q.喉声で、よくない発声と思うのですが、医者に行くべきですか。

A.喉で間違って出していると感じても、多くの場合、喉が間違っているわけではありません。使い方が違うのですから、ヴォイトレへ。

Q.レッスンで学ぶほど、本を読むほど、わからなくなってきました。

A.それがレッスンや本の効用です。それでわからなくなってからが、本当のスタートかもしれません。その先に行くのと、漠然と声に接しているのとは違います。大いに学び、悩み、乗り越えてください。