発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1849.歌うときに気をつけることは?

A.プロの人に「歌わないでください」とよくいいます。最近の私の言葉の使い方では「歌っている」はよくないことと表されることが多いのです。うまいとか技術があるとか、この人はプロだと思うことと、心に伝わってくるとか感動するとか、ジャンルや時代を越えて、世界中へ伝わっていくのとは違います。歌っているのは前者、歌えているというのは後者です。
 その時代にその国だけで流行る歌もあります。でも、どこかで時代も国も超えないのです。トレーニングというのは究極の可能性を目指して、目的を高くします。
 劇団に15年以上いるような人は、経験は深いのです。年間に300ステージやっている、そういう人たちも来ます。そこに何を与えるか、ということです。うまく歌うのでなく、どう伝わるように解決するかを探るのです。ものまねのうまさは、何の価値もないのです。世界にはいくらでもうまい人がたくさんいますから。