発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3096.発音をよくするためには?

A.音楽の中で歌にしかことばがない以上、発音は歌の勉強に切っても切り離せないものです。
発音をよくする方法は一概には言えません。色々な考え方がありトレーナーそれぞれで教え方が違います。母音をはっきり、という人。子音をはっきり、という人。ことばはあまり気にせずフレーズを気にしろ、という人など様々です。
一つ例にたとえるならば、日本最大のミュージカル団体「劇団四季」の役者の皆さんの日本語はとても美しいです。ホールのどこで聞いてもことばがはっきりとわかります。劇団四季は同じ役で何人もの人が日によって歌い分けていますので、人が違ってもある一定のレベルを聞かせられるというのは素晴らしい商品価値だと思います。
その練習法は私の目からいくとかなりオーバーなほど口をしっかりと動かして母音のみを訓練する方法などがとられています。母音をしっかりと喋って子音を乗せていくといった考え方からでしょう。これは正直賛否両論あります。
しかし複数の役者が主役を演じられるレベルを維持して複数の演目を上演しているのですから一概に否定はできません。この方法が合う人には素晴らしい効果が現れるのでしょう。万人に合うやり方はないと思ってかまわないと思います。自分にあったやり方を見つけていくしかありません。我々トレーナーも自分の教わってきたやり方だけではなく、なるべく多くの人のレッスンに対応できるような知識を身につけていく必要があると思います。(♭Σ)