A.耳の中の蝸牛と呼ばれる骨の中はリンパ液で満たされています。そこには1万を超える数の繊毛が生えています。その一本一本が特定の周波数を聞き取ります。この繊毛が一本でもなくなると、その特定の周波数の音を聞くことができなくなります。壊された繊毛は再生しないので、その周波数を聞き取れなくなります。この繊毛は、耳の外側から順に高い周波数から、奥へ行くほど低い周波数に反応するようになっています。
高音はまっすぐ進み、一回でも曲がってしまうと、それより先へ進まなくなるという性質があります。低音は回りながらでも進んでいくことができます。そのため、人間は耳の入口近くで高音を感じ取り、奥のほうで低音をキャッチするようになっているのです。いちばん外側を刺激すると、2万ヘルツくらいの周波数に反応するようですが、それは、人の耳には聞こえない高周波数です。(♭ф)