発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.頭でなく、体で覚えるとは、どういうことでしょうか。☆☆☆

A.野球でフライを取るのに理屈はいりません。物理学での計算をしている間もなく、とにかく打ったボールを何度も取ることで、体で覚えるしかない。覚えた後で、より確実にとなると少々理論も使えます。打つときのシチュエーション、投げたボール、打った振り、ボールの音と打ち出し角度など、これらが瞬時に脳で処理され、体を動かすのです。

アスリートの理論も注目されていますが、それは、

1.世界に通じるレベルになっている。

2.徹底した量をこなした後の理論である。

 これを忘れてはいけません。それもわからずに発声やヴォイトレを述べるのは、現実無私です。いろいろと解明されてきた、でも、そのことで解明される前よりもよくなっていなければ、根本的に違っているのです。よくなっているとは、こういう場合、世界、一流レベルにスターが出てくることですが、中には平均レベルが上がり普及すればよいということをよくなったと言う人もいます。それは求めるものの違いです。

多くの人に足りないのは量なのです。量がそれをやり遂げた人の10分の1も伴わない理論などは何ともなりません。しかし、10倍できない人は、そこに頼るしかないのでしょうか。(♯)