発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.どうして自分を音痴と思っている人が多いのでしょうか。

A.そのほとんどは、日本の学校教育の生み出したものでしょう。音痴という思い込みで、実際は、歌うのに何の支障もないのです。これまで、自分のことを音痴だと思っていた方は、もう気にしないでください。今の小中学生は、身長が大きくなっている上に、大きな声を出さないから、余計に高い声が出なくなっています。

音楽の教科書の歌のキィが高すぎるため、女の子は裏声、男の子ものど声になり、突っかかったり、裏声にひっくり返りやすくなります。小学校で、一点ハ(ド)からの1オクターヴ上のド、さらにレ、ミも出てきます。上のラ、シくらいで小学生や女性は出しにくくなります。そこで、届かないために、音が下がり狂うのです。子供にはうまく声が届かないことから、音痴の意識を植えつけられます。高音に届かない、元より歌いやすいところで歌に慣れていないのに、急に1曲まるまる歌わせるわけです。

多くのケースは、移調して下げたらほとんど問題ないのです。あるいは、もう少し、高くして裏声へもっていくと楽になるのに、地声の限界点で、無理が起きやすいところにかかるから難しいのです。まずは、低くして出せるところで使うことをお勧めしたいものです。音程が外れやすい人は、知っている童謡や唱歌を反復してチェックするとよいでしょう。(♭ф)