発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Q. 息を吐くときにも吸うときにも筋肉を使うのでしょうか。

A. 息を吸うときに筋肉を使います。横隔膜も吸気筋です。 息を吐くときは、戻るところでの反動です。弾性が働くのです。

Q.呼吸を司っているのはどこでしょうか。

A. 脳の延髄です。意識的に変えるときには、大脳皮質からの指令がコントロールします。

Q.呼吸のように心臓のリズムを変えられるのでしょうか。

A. 呼吸の速さというのは意識的に変えられますが、心臓の鼓動は変えられません。走ったり、驚いたりしたら、変わりますが、細かいコントロールは、普通は難しいでしょう。

Q.胸式呼吸と腹式呼吸と割合はどのくらいが理想なのでしょうか。

A. 本来、わけることができませんが、歌唱などでは、横隔膜の働きが8割、肋骨の働きで2割くらいでしょう。大きく呼吸をする場合、歌唱などに使うときです。

Q.人は、太ももで座っているのですか。☆

A. 座るところと接しているのは、大腿骨でなく、骨盤の寛骨です。それは、仙骨と尾骨から脊柱が上に伸びています。

Q.学んだことも、どこかの時点で、自分に合わなくなってくるのでしょうか。

A. そういうこともあるでしょう。学んだことも手放したり忘れたりすることが必要なこともあるでしょう。 知識などを詰めこみ、学んでいくのには、いくら時間をかけても構いません。しかし、それは、自分が確立するに従い、脱却するためのプロセスです。どん…

Q.トレーナーに教えてもらうのに対して、前もって覚えておいた方がよいようなこと、アドバイスはありますか。☆

A. どういったことでも自分が学んで、どうするかということです。決して鵜呑みにせず、信用もしつつ疑問ももって、自分なりに確かめていくということです。トレーナーの正解が、必ずしもあなたの正解ではないと思ってもよいでしょう。ただ、自分1人で考える…

Q.歌い手でも、喉について専門家のように知らなくてはいけないのですか。

A. プレーヤーでも、自分の楽器のいうについて、すごく詳しい人もいれば、それは手入れする人に任せて、演奏に集中している人もいると思います。ピアニストが皆、調律できなくてはいけないことはありません。どこまで知りたいかによるでしょう。そういった…

Q.肺に取り込まれた空気は、その後どのようになるのでしょうか。

A. 肺胞は薄い膜でできていて、そこに毛細血管が張り付いていて、酸素は膜を通り、血管内に入ります。そして心臓から全身に、動脈で運ばれます。身体のいろんなところで酸素が使われると、そこで出た二酸化炭素を、静脈が肺胞に戻すわけです。そして、呼気…

Q.呼吸についてのプロセス、使う器官を詳しく知りたいです。

A. 通常の呼吸であれば、鼻から空気が入ります。鼻の穴から鼻腔を通り、咽頭、喉頭、気管、気管支、細気管支、肺胞です。大きくは、鼻から吸い、喉を通って肺に入るということです。 出るときは、その逆で、ただ、鼻だけでなく、口腔から口からも出ます。も…

Q.どうしても腕や手の動きがぎこちなく見えます。どのように解決すればよいでしょうか。

A. 部分的に動かしておくとよいでしょう。例えば、指であれば曲げたりのばしたりくっつけたり広げたりする、何かを強くつかんでみたり絞ってみるのもよいでしょう。肘についても曲げたりのばしたり、内側に向けたり外側に回転させたりします。肩甲骨まで柔…

Q.肋骨などで、骨と軟骨は、どのように違うのでしょうか。

A. 軟骨は半透明で弾力性があります。血管はなく、修復能力もあまりありません。大きな形にもなりません。柔らかく動けるところで使われています。 一方、骨は、硬く白く、血管が入り込んでいるので、修復されやすいのです。

Q.歌うときは、歌の内容や意味、情景を考えるべきですか。

A. マスターした曲で、全てが身体の中に入っていたら、それは無心で歌われていることも多いと思います。お客さんがいれば、そちらのほうに配慮したり、ステージパフォーマンスに集中する場合もあるでしょう。現場でしか、できないことは、なおざりにはでき…

Q. 歌うときのコントロールというのは、プロの歌手は、どこでやっているのでしょうか。

A. それを意識的にどこか感覚で決めて行っている人もいると思いますが、大体の場合は、あまり考えてないのではないでしょうか。表現に集中して、景色を思い浮かべたり、言葉に力を込めようとしたり、などという人もいると思います。

Q.息をたくさん入れようとすると、胸の上の方や肩の方が上がります。

A. それは、緊急時に必要とされるような呼吸であって、実際には、発声や歌唱においては、コントロールしにくいので不向きです。部分的にそういった息が使えないわけではありません。役者が走ってきて、せりふをいうなら、そうならない方がおかしいでしょう…

Q.深い息にするには、たくさん吸っておく必要があるのでしょうか。

A. 無理に吸い込みすぎたら、コントロールできなくなります。そういうことではなく、私の場合は、完全にコントロールできる状態というようなことで言っています。身体に結びついていて、微妙なコントロールが効く、長くも強くもていねいにも使えるというこ…

Q.表情やパフォーマンスがない歌手に憧れます。

A. 人前で歌うのに、ビジュアル的なパフォーマンス効果も重要視される最近の歌唱においては、あまり表情がないとかふしぜんすぎるのは、よくないことだと思います。 ただし、少年少女合唱団のように、ある時期において、統一性を重視した場合に、それが許容…

Q.歌手によって、いろんな振り付けや身体の動きがあるのは、なぜでしょうか。

A. それは、自分の歌をより伝えようとするための、必要性に基づくものです。頭で考え計算して振り付ける場合もありますが、歌っているなかからしぜんとそういった動きが出てきている場合もあります。もちろん、無駄な動きのないようにチェックはしたいもの…

Q.ロックのアーティストのような前かがみの姿勢とか顎を上げて歌いあげるような姿勢はよくないのでしょうか。

A. 感情を表現したり、ステージパフォーマンスで効果と、発声や歌唱の基本的な姿勢というのは、目的が違いますから、必ずしも一致するものではありません。歌唱や発声のスタイルにも個人差があります。 パフォーマンスする表現と発声のところで、その動きが…

Q.歌うのには、口を大きく開けることが必要ですか。☆

A. イメージとして、そんな感じがあります。日本人には、日頃、あまり口を動かさない人も多いからです。ヤッホーと叫ぶときに、口を開けますが、限度まで大きく開けるわけではありません。開ければ開けるほどよいと思うと、いろんな障害が起きることがあり…

Q. 口を大きく開けると、声が大きくなるのでしょうか。

A. 口は、声と息が通り抜けるところですから、目一杯、開けても、あまり変わりません。共鳴が変わるくらいです。音色には関係します。もちろん、小さくした口では、大声は出しにくいでしょう。

Q.軟口蓋も硬口蓋も筋肉なのでしょうか。

A. はい。ただし、軟口蓋は筋肉で自発的に動けますが、硬口蓋は、硬い骨で、頭蓋骨の下にあたります。

Q.喉の奥を開けるという喉の奥とはどこでしょうか。

A. それは口腔の後ろのほう、咽頭を含んだところです。

Q.発声する器官なのに、発声がこんなに難しいのは、どうしてでしょうか。☆

A. 発声そのものはそんなに難しいわけでなく、発声をコントロールするのが難しいということです。また、発声する器官と言っても、元は、そんな機能はなかったわけです。今でも、誤嚥しないために、飲食物が肺に入らないようにするための働きの方が、中心で…

Q.喉は、開こうとしたら、開くものなのでしょうか。

A. 発声とか歌うときに、そのような状態に感じるということで、自分の意思で開くわけではありません。喉が開いているというようなイメージは、詰めていない、固めていない、力を入れていないことです。声楽では、軟口蓋をあげ、喉頭を下げ、共鳴する声道を…

Q.目や鼻の穴を開けると、響きがよくなるのでしょうか。

A. そのことによって、他の部分の力が抜けるとか、集中できるとかいうようなことであれば、効果があるかもしれません。頭のてっぺんから声を出してとか、前に声を飛ばしてという指導と似たイメージの表現ととらえてよいでしょう。もちろん、結果がよいなら…

Q.下顎と言われることばに抵抗がありますが、正しい用語なのでしょうか。

A. 私も、その言葉を使わず、顎(あご)と表記を統一していたことがあります。顎といえば、下顎のことという常識的な判断でした。解剖学的には、下顎が下顎骨のことで、上顎は上顎骨と口蓋骨、硬口蓋全体です。

Q. 歯並びで、歌唱においての問題は生じるでしょうか。

A. 歯並びは、発音と共鳴に影響を与える場合があります。ビジュアル的にも歯並びを整えることができるのであれば、そうしたいものです。できない場合は、それを踏まえた上で、いろんな対処ができなくはありません。自分の欠点をきちんと自覚すれば、それを…

Q.歌を歌うことがアンチエイジングになるのはどうしてでしょうか。☆

A. 歌を歌うということは、心身面でポジティブであり、しかも実際に表情筋ほか体中の筋肉を使います。それなりの強度を持った身体トレーニングを続けることにもなります。もちろん、歌い方にも寄りますが、気持ちを込めたり、表現をしたりするのは、若返り…

Q.太っていた方が声が響くのでしょうか。

A. 一時代前のオペラ歌手のイメージは、太っていて、その方が、声が大きく出ているように思えたものです。実際にそういう人も多かったと思います。太っているのも筋肉質なのか、ただの肥満なのかでは、違います。力士のように鍛えられている人も多かったと…