発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1260.ビブラートの対策法について、トレーニング法やヒントをください。

A.ビブラートが発生してしまう原因は、いろんな原因が考えられますが、一つには、支えの問題があります。横隔膜が、しっかり、下がっていないと、喉で支えるしかありませんので、お腹はひっこめないようにします。そういった意味でも、腹式呼吸は大事です。
 5秒かけてゆっくりと息を吸って横隔膜をさげます。その時、ビニール袋の口を蛇口の口につけて、蛇口をひねると、下から水が溜まります。そのイメージで、お腹に重みが感じられるようにしてください。その状態で5秒息を止めて、5秒かけて、針のように細く鼻を通って上に息が出るようにしてください。そして、残った息は、上半身を脱力して、一気に吐き捨ててください。この練習が、とても効果的です。
 また、発声する音に相応した息の量が出ていない場合も、原因になることもあります。恥骨から、息が出ているイメージでいつも歌うようにしてください。恥骨から、息が出ているイメージは四つんばいの練習が効果的です。四つんばいになり、腕と足以外は全て、脱力します。そして、なにも考えずに、ひたすら、息を思い切り、上の歯と下の歯をくっつけて、吐きます。すると、下っ腹に緊張感が生まれます。その感覚をつかんだら、その緊張感を保ちつつ、息を、首の付け根まで猫が、背中を丸くするように、送ってみてください。それが、息の流れをつかむ方法です。鼻の響きも大事です。針の細さくらいの息が、鼻を通って、上へ響きをもっていくようにされると良いと思います。(♯Ω)