A.集中することが当たり前になってくると、本番での感じ方が違ってきます。例えば舞台役者さんの場合、役への入り方が違ってきます。自己主張がなくなり、100パーセント役の世界、役の気持ちに入ることができるのです。そして感性も研ぎ澄まされてきて、自分の動きだけではなく、共演者の動きのすべてが見えるようになってきます。またお客さんの動きまで見えてしまうのです。
集中していくと、視界が狭まるのではなくて、広がってくるのです。もちろん舞台経験の浅い若手役者がここまでの境地に、すぐいけるとは思えませんが、経験を積んでいくうちに、この境地になるのです。その際に必要なのは集中力なのです。