A.変化がつけば、一本調子ではなくなってきます。変化をつける方法を勉強していきましょう。
1)息の流れを変化させる。まずは息の流れを感じてしゃべっていくことです。一つの文章を一息でしゃべっていくのです。そしてその感覚に慣れてきたら、その流れを変化させていくのです。一つの文に対して、息を徐々に増やしていったり、徐々に減らしていったり、変化をつけて読んでみましょう。息の流れを感じにくい人は、声のボリュームを徐々に増やしていったり、徐々に減らしていったりしてみましょう。
2)トーンを変化させる。声の高低を変えてみましょう。声の高低を変化させることが難しいならば、明るい声から暗い声、暗い声から明るい声というように変化させてみましょう。まだこの段階では練習なので、文の意味的に気持ちが違っていても構いません。声のトーンを変えることに集中していきましょう。
3)スピードを変える。「1)息の流れを変化させる」と「2)トーンを変化させる」に関連してくるのですが、読むスピードを変えていくのです。スピードに変化を持たすことで、息の流れも変化し、トーンも変わってくるはずです。
4)間を作る。間を作ることで、流れが止まったり、流れが切れたり、流れが絶妙に変化したりします。間を取ることは、技術的に難しいことではありますが、ある一つの文に対して、自分で切るポイントを決めて、その場所に間を作り、読んでいくのです。例えば下記の文章。
「きのうわたしは富士山へのぼった」 この文章を3つのバージョンで読んでみましょう。(V)のところで間を取ります。
「きのう(V)わたしは富士山へのぼった」
「きのうわたしは(V)富士山へのぼった」
「きのうわたしは富士山へ(V)のぼった」
自然に文の流れが変化するはずです。その変化を感じつつ、何度も練習していきましょう。
ここまで技術的な方法を4つほど挙げてきましたが、最終的に大切なことは、気持ちの変化です。気持ちが変化することで、表現も豊かになり、変化がついてきます。
5)気持ちの変化をつける。技術的な4つの方法をトレーニングし続けていき、そのうえで気持ちを込める練習もしていきます。普段、しゃべっていても、気持ちの変化によって、声のトーンやスピードが変わるはずです。どれだけ思いを込めたか、どれだけ思いの変化があるのか、この部分を意識していくことで、表現豊かになってくるはずです。
この気持ちの変化と息の流れの変化は連動してくるはずです。技術的なトレーニング、表現的なトレーニング、両方をトレーニングしていきましょう。