A.自分の声を録音して聴いたとき、自分の耳で聞こえている声と録音した声とが違い、違和感を覚えると思います。歌の場合も同じで、周りに聞こえている声と、自分に聞こえている声とは違うのです。
ですから、歌っているときも、自分の声を聞いて、合っているかどうか判断してはいけません。
まずは、「よい」と言われたときのフォームを体で覚えていくのです。ですから、レッスンが必要となるのです。レッスンはその場でできるようにする(上達する)場ではなく、普段、自分でトレーニングしてきたものを確認・修正する場なのです。
「声帯を使う」「喉を開ける」などということは、理解しても、体得するのには、トレーニングが必要です。
まずレッスンのときにしっかりと体で覚えようとしてください。そして録音をして、「よい」といわれたときの声と、練習時に録音した声を聞き比べ、できるだけ「よい」といわれたときの声に近づけてください。
声は楽器です。頭で理解しても無意味で、体得して自在に使いこなせるようにしていくのが目標です。発声に関しては、特定の表現がないので、各人の感覚の違いから、それぞれの表現があり、ことばで説明するのは難しく、時には誤解を生むことも多々あります。私もできるだけ様々な表現を引用して、納得してもらえるようにしていこうと思いますが、自分なりの感覚を持つことが上達にもつながると思います。鋭い感覚をも身につけるようにしていってください。(K)