A.喉はからだの一部なので、からだ全体の調子が、ほぼダイレクトに、声に反映されてきます。オペラ歌手など声楽家にとっては、あたりまえのことですが、声を使うということは、からだを楽器として使うということなのです。そのため、当然ですが、楽器の手入れ、つまりからだのケアはとても大切なものになります。日常的にストレッチをするのは初歩として、いろいろなスポーツや、体のトレーニング、針灸や整体を取り入れている人も多いようです。また、なるべく風邪をひかないようにすることは、もちろん一番重要な注意事項ですが、喉を酷使する声楽家にとって、喉が荒れてしまうのは、むしろ宿命のようなものです。荒れた喉をいかにケアしていくのかが、もっと必要なポイントになります。また、荒れた喉、崩れた体調をいかに早く立て直すか、ということで、過度に充実した食事は意外に効果的なため、ビヤ樽のような体型ができあがる原因にもなります。かけだしの、売れ始めの歌手で痩せているあるいは太っていない人は多いのですが、売れれば売れるほど体格がよくなってしまうのは、喉の健康を維持するために、避けがたいことも多いので、決してふところぐあいがよくなっただけではないのです。(♭Ξ)